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本郷塾で学ぶ英文契約

英文契約書の基本的な表現 ごあいさつと目次

2023/07/14
 

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英文契約基礎から実践講座

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英文契約・契約英語の社内研修をオンラインで提供しています。本郷塾の代表本郷貴裕です。 これまで、英文契約に関する参考書を6冊出版しております。 専門は海外建設契約・EPC契約です。 英文契約の社内研修をご希望の方は、お問合せからご連絡ください。
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英文契約の難しさ

 

「英文契約って、どうしてこんなに読むのが難しんだろう?」

 

2006年に重電メーカーに入社した私は、法務部に配属されました。

 

私は、大学に入ってから、自発的に英語を勉強したことは1秒もありませんでした。大学の英語の授業の単位を取るためだけに、嫌々準備をした程度でした。

 

そのため、仕事で読まなくてはならない英文契約書をものすごく難しく感じるのは、自分が英語の勉強を学生時代にほとんどしてこなかったことが原因なのかなと思っていました。

 

そんな話を、帰国子女の同期にしてみました。

 

するとその同期はこう言いました。

 

「英文契約書に出てくる単語って、特殊な意味であることが多いから、帰国子女とか、英語が得意な人でも、そしてもしかしたら、ネイティブの人にとっても、すごく読みにくい英語だよ」

 

私はそれを聞いて、少し安心しました。英語が得意かどうかは関係ないのかと思ったのです。

 

そこで私は、さっそく書店に行って、英文契約書の参考書を購入しました。

 

そして、1ページ目から読み始めました。

 

しかし、すぐに挫折しました。契約書の最初の方に書いてある英文すら、全くわからず、わからない英単語のその意味を一つ一つ確認していく作業が、とてもしんどく感じたのです。

 

一体どれだけの単語を覚えれば、英文契約書を読めるようになるのだろう・・・?

 

こんな風に思って、一人途方に暮れた日のことを、今でも覚えています。

 

10年後

あれから10年が過ぎました。その間、ほぼ毎日のように英文契約書に触れてきました。

 

今では、むしろ普通の英語の文章よりも、英文契約書の方が早く正確に読めるようになったような気がします。

 

それは、ほぼ毎日、仕事で英文契約書に触れてきたから、というのもあるかも知れません。

 

しかし、一番大きな理由は、英文契約書に出てくる表現は無限ではなく、むしろ限られており、それらを一度覚えてしまえばだいたい同じような単語や表現が繰り返し使われているから、ということだろうと思います。

 

この点、会社で仕事をしていると、営業部門や技術部門の方の中には、英語の契約書が取引先から送付されてくると、極度に拒否反応を起こされる方もいらっしゃいます。海外案件を担当されていても、「契約書はできれば読みたくない」とおっしゃる方もお見掛けします。

 

また、法務部に配属される新人の方々の中にも、学生時代に法律の勉強はしてきていても、英語の契約書は一度も読んだことがなく、そのため、会社に入って法務部に入ってから、英文契約書を読んでチェックする、または、自分でドラフトするといった仕事に、大変苦戦している人もいました。

 

しかし、実際は、英文契約書は、基本的な表現を覚えれば、割と読めるようになるものです。

 

少なくとも、中学校から大学に入るまでの間に覚えなければならなかった英単語の数よりも、ずっと少ない数の単語を覚えれば、大分読めるようになると思います。

 

英文契約書を楽に読めるようになると、これまでよりも、海外案件がやりやすくなるように思います。そして仕事も以前より、楽しくなるような気がします。

 

そこで、このブログでは、英文契約における基本的な表現・頻出する表現の意味と使われ方を紹介していきたいと思います。

 

例文もなるべく入れて解説していきたいと思いますので、「海外取引にかかわっているけれど、今一つ英文契約が苦手だ」という方や、「今後海外案件にかかわりたいと思っている」という方、さらには、将来は海外案件で活躍したい!と思っている学生の方等に読んでいただければ幸いです。 

 

英文契約の基本的な表現の解説の目次

目次
第1回 義務 第10回 ~に関する 第19回 知らせる
第2回 権利 第11回 ~の場合 第20回 責任
第3回 禁止 第12回 ~の範囲で、~である限り 第21回 違反する
第4回 ~に定められている、~に記載されている 第13回 契約を締結する  

第22回 償還する

第5回 ~に定められている、~に記載されている (補足) 第14回 契約締結日と契約発効日 第23回 予定された損害賠償額(リキダメ、LD)
第6回 ~に従って 第15回 事前の文書による合意 第24回 故意・重過失
第7回 ~に関わらず 第16回 ~を含むが、これに限らない 第25回 救済
第8回 ~でない限り、~を除いて 第17回 費用の負担 第26回 差止
第9回 provide 第18回 努力する義務 第27回 otherwise

 

 

第28回 契約の終了

第38回 権利を侵害する 第48回 遅延利息
 

第29回 何かを相手に渡す、与える

第39回 保証する 第49回 重大な違反
 

第30回 due

第40回 品質を保証する 第50回 ex-が付く表現
第31回 瑕疵が発見された場合の対応 第41回 補償・品質保証 第51回 添付資料
第32回 ~を被る 第42回 排他的な 第52回 連帯責任
第33回 ~を履行する 第43回 第53回 ~を代理して
第34回 果たす、満たす、達成する 第44回 第54回 下記の・上記の
第35回 累積責任 第45回 瑕疵がない、仕様書に合致している 第55回 強制執行力
第36回 逸失利益免責条項で使われる様々な損害を表す表現 第46回 証明責任 第56回 in no event
第37回 補償・免責 第47回 indemnifyとliableの違い 第57回 for the avoidance of
 
第58回 無効な 第68回 representations and warranties
第59回 whereについて 第69回 material adverse effect
第60回 in which event, in which case 第70回 to the knowledge of
第61回 株主総会関係 第71回 GAAP
第62回 取締役・取締役会関係 第72回 covenants
第63回 indemnifyとdefendの違い
第64回 Notwithstandingと責任制限条項
第65回 M&Aの全体の流れ
第66回 conditions precedent
第67回 adjustment

 

【私が勉強した参考書】

基本的な表現を身につけるにはもってこいです。

ライティングの際にどの表現を使えばよいか迷ったらこれを見れば解決すると思います。

アメリカ法を留学せずにしっかりと身につけたい人向けです。契約書とどのように関係するかも記載されていて、この1冊をマスターすればかなり実力がupします。 英文契約書のドラフト技術についてこの本ほど詳しく書かれた日本語の本は他にありません。 アメリカ法における損害賠償やリスクの負担などの契約の重要事項についての解説がとてもわかりやすいです。

 

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