取締役・取締役会関係の英単語 ~英文契約の基本的な表現 第62回~

      2022/05/23

前回は、株主総会関係の英単語をご紹介しました。今回は、取締役・取締役会関係の英単語です。

 

ます、取締役はdirectorです。

合弁契約の当事者、つまり新会社の株主がそれぞれ取締役候補者を指名することをnominatedesignateといいます。

指名されただけでは、まだその者は取締役にはなりません。その指名された候補者を株主総会で取締役に任命することをelectappointといいます。ここで初めて、指名された者が取締役になります。

 

指名する 動詞:nominate(名詞:nomination)、designate(名詞:designation)
任命する 動詞:elect(名詞:election)、動詞:appoint(名詞:appointment)

 

辞書を引くと、例えばnominateやdesignateには、「指名する」という意味の他に、「任命する」という意味があります。そのため、どちらでもよいようにも思えます。しかし、例えば、法務省が公開している日本国憲法の英文を見ると、次にように指名と任命は区別して使われています。

 

第6条 天皇は、国会の指名に基づいて、内閣総理大臣を任命する。

The Emperor shall appoint the Prime Minister as designated by the Diet.

天皇は、内閣の指名に基づいて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。

The Emperor shall appoint the Chief Judge of the Supreme Court as designated by the Cabinet.

 

第67条 内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。この指名は、他の全ての案件に先立って、これを行う。

The Prime Minister shall be designated from among the members of the Diet by a resolution of the Diet. This designation shall precede all other business.

 

第68条 内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。

The Prime Minister shall appoint the Ministers of State.

 

取締役は就任後に自らその職を辞めることがあります。これはresignationです。resignは「~を辞める、辞職する」です。一方、取締役の職を強制的に解かれること、辞めさせることをremoveといいます。

 

自ら辞める(辞職する) 動詞:resign(名詞:resignation)
無理やり辞めさせる(解任する) 動詞:remove(名詞:removal)

 

ここでも、日本国憲法の英文を例として挙げておきますのでご確認ください。

 

第68条2項 内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる。

The Prime Minister may remove the Ministers of State as he chooses.

 

第70条 内閣総理大臣がかけたとき、又は衆議院総選挙の後に初めて国会の召集があったときは、内閣は、辞職をしなければならない。

When there is a vacancy in the post of Prime Minister, or upon the first convocation of the Diet after a general election of memberes of the House of Representatives, the Cabinet shall resign en masse.

en masseは「ひとまとめに」という意味です。よって、resign en masse総辞職する、となります。

 

取締役の職をofficeと呼びます。

取締役が任期途中で辞めるか辞めさせられて交代になる場合、もともとの取締役である前任者はpredecessor、そして後任者をsuccessorといいます。

また、取締役が一時的に抜けたその穴(欠員)をvacancyといいます。

 

取締役会はboard of directors(複数形のsが付く点にご注意ください)、取締役会の定足数はquorum、取締役会に出席することはpresent、そして賛成票はaffirmative voteです。取締役会を開催することをhold a board of directors(hold a meetingで「会議を行う」です)といいます。

英文契約の基本的な表現

Shall

 

~に定められている

 

「~に定められている」の補足

 

Notwithstanding

 

~を除いて、~でない限り

 

~に従って

 

~に関する

 

~の場合

 

Whereについて

 

~の範囲で

 

例示列挙の方法

 

事前の文書による同意と承認

 

契約締結日と発効日

 

LDとpenaltyの違い

 

Gross negligenceと結果の重大性

 

間接損害(indirect damage)と逸失利益(loss of profit)の違い

 

知らせる

 

Liquidated damages

 

Otherwise

 

~を被る

 

~を履行する

 

累積責任

 

~を補償する、免責する

 

Indemnifyとbe liableの違い

 

~を保証する(guarantee)

 

遅延利息

 

Warranty

 

排他的な

 

to one’s knowledge/to the knowledge of

 

Material adverse effect

 

Covenants

 

Representations and warranties

 

Notwithstandingと責任制限条項

 

Indemnifyとdefend

 

取締役・取締役会関係の単語

 

株主総会関係の単語

 

添付資料

 

連帯責任

 

下記の、上記の

 

一般条項(Notice)

 

一般条項(Term)

EPC契約のポイント(『英文EPC契約の実務』で解説している事項の一部です)

 

スコープオブワーク

 

EPC契約の契約金額の定め方と追加費用の扱い

 

コストプラスフィーの注意点

 

ボンドについて

 

前払金返還保証ボンド

 

履行保証ボンド

 

契約不適合責任ボンド

 

リテンションボンド

 

仕様変更

 

プラントの検収条件と効果

 

納期遅延①

納期遅延②

納期遅延③

納期遅延④

納期遅延LDの決め方(発電所建設の一例)

 

Time is of the Essenceとは?

 

性能未達LD

 

EPC契約における保険

 

責任制限①

責任制限②

 

対価をとりっぱぐれるリスクへの対処法

 

プロジェクトファイナンス

 

コンソーシアム契約

 

Delay Analysis関係

必要な立証の程度(balance of probabilities)

 

フロート

 

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 - 英文契約の基本的な表現の習得