EPC契約における仕様変更① 仕様変更とは?

      2017/06/15

 

仕様変更とは?

 

EPC契約締結後、オーナーはコントラクターに対して、プラントの仕様を変更するように求めることができます。

 

EPC契約締結前に、オーナーとコントラクターは、しっかりと仕様について議論して合意したはずです。それにも関わらず、オーナーは、「やっぱり、ここの部分はこんな風に変えてもらいたいな」と思うことがあるようです。

 

そのようなときに、「いや、一度合意したのだから、仕様の変更は認められません」という扱いにした方が、コントラクターは仕事を早く終わらせることができるでしょう。

 

というのも、途中で仕様を変えられると、当初想定していなかったような仕事を追加でしなければならなくなってしまうからです。

 

しかし、EPC契約では、一般的に、このようなオーナーによる仕様変更の求めにコントラクターは応じなければならないものとされています。

 

一度仕様を変更したいと思ってしまったオーナーとしては、最初に合意した仕様に従ってプラントを完成されてもちっともうれしくないし、完成後にその部分の変更をしようとすると、追加費用がかなりの金額で生じてしまうかもしれません。

 

そうなるよりは、オーナーが変更してほしいと思ったときに変更できるようにしよう、というのがEPC契約の一般的な扱いです。

 

 

仕様変更の条件

 

とはいえ、コントラクターとしては、無償では絶対に受けたくないですよね。

 

また、コントラクターは工程を変更しなければならなくなり、プラント完成までの時間が当初の予定よりもかかってしまうことはほぼ確実です。

 

そのため、オーナーが仕様変更をコントラクターに求めた場合、コントラクターはその仕様変更によって影響を受ける分だけ納期を延長してもらい、かつ、追加で生じる費用をオーナーに負担してもらえることになります。

 

 

仕様変更手続き

 

この、オーナーによる仕様変更の求めから、実際にコントラクターがその求めに応じて作業を開始するまでの手続きについて定めているのが、EPC契約書の中の「仕様変更(Change Order)」の条文になります。

 

通常、この仕様変更の手続きは、以下のようになっています。

 

・オーナーが仕様変更するようにコントラクターに求める。

 

 

・コントラクターはその仕様変更の内容を検討し、技術的に可能か、実際それを行う場合に納期にどれだけ影響するか、そして追加で生じる費用はいくらかを見積もり、その結果をオーナーに回答する。

 

 

・オーナーはコントラクターからの回答を確認し、必要に応じてコントラクターと協議をする。

 

 

・納期延長および追加費用について合意に至れば、オーナーは仕様変更命令(Change Order)をコントラクターに通知する。

 

 

・コントラクターはその仕様変更命令に従って作業を行う。

 

 

仕様変更についての注意点

 

この仕様変更の手続きは、EPC契約においてはとても重要です。

 

EPC契約においてコントラクターがもっとも避けたいのは、コスト・オーバーランに陥ってしまうことですが、このコスト・オーバーランになる主たる原因の一つは、この仕様変更に関するものであると私は思います。

 

そのため、特に、EPC契約のプロジェクト・マネージャーになる方は、この仕様変更手続きと注意点について十分に理解する必要があります。

 

次回から、次の2つの注意点について説明したいと思います。

 

・コントラクターは、オーナーの求めを仕様変更に当たると考えているのに、オーナーは仕様の範囲内の話だと考えている場合の対処方法。

 

・オーナーとコントラクター間で、仕様変更に伴う納期延長期間または追加費用金額について合意に至らない場合の対処方法。

 

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仕様変更① 仕様変更とは?

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