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EPC契約におけるプラントの試験①

      2018/09/14

 

設計→調達→建設ときたら、いよいよ試験の段階に入ります。

 

試験に合格すれば、プラントは検収されます。

 

検収になれば、EPC契約のコントラクターの義務の大部分は終了したことになります。

 

この試験に関する条文についてのチェックポイントは以下の通りです。

 

・試験の種類と内容

 

・試験の流れ

 

・試験を再度行う場合

 

・追加試験の扱い

 

・試験が予定よりも遅れた場合

 

・minor itemの扱い

 

以下、上記の各項目について説明します。

 

1. 試験の種類と内容について

 

EPC契約において行う試験は、一つではありません。

 

複数あります。

 

主に、次のようなものです。

 

・プレ・コミッショニング試験

 

・コミッショニング試験

 

・性能試験

 

必ずしもこのように分けられていないこともあるかもしれませんが、概ねこのような試験があります。

 

それぞれの試験は、具体的には次のような内容の試験です。

 

・プレ・コミッショニング試験

 

これは、プラントを構成するいくつかの機器が、それぞれ単体で見たときに、契約書・仕様書通りに製造・組み立て・据付がなされていることを確認する試験です。

 

この段階では、まだプラントを運転させていません。

 

・コミッショニング試験

 

これは、複数の機器からなるシステムが計画通りに作動するかどうかを確認する試験です。

 

所定の燃料を投入して運転し、機器類の機能の確認、計器類の調整、制御機器機能の確認など、仕様に合致しているかどうかを確認します。

 

・性能試験

 

コントラクターが保証している保証値を満たしているか否かを確認するための試験

 

 

厳密には、試験の名称とその内容は、EPC契約書に明記されており、上記に示したものとは異なることもありますので、EPC契約書をよく読んで、いつの段階で、いかなる内容の試験をしなければならないのかを理解する必要があります。

 

特に気を付けたいのが、コントラクターは、各試験において、何をすることが求められているのか、を十分に把握することです。

 

試験のために必要となる燃料や水等は誰が誰の費用で準備するのかも契約金額の見積もりに影響してくるところなので、忘れずに理解しましょう。

 

2. 試験の流れ

 

試験は、一般的には、次のような流れを取ります。

 

①   コントラクターが、試験を行う準備ができたと考えたら、その旨をオーナーに書面で通知する。

 

②   オーナーはその書面の通知を受領したら、試験への立ち合いを望むか否かを一定期間内にコントラクターに対して回答する。

 

③   オーナーの回答を受けて、コントラクターは決められた期日に試験を実施する。

 

④   コントラクターは試験の結果をオーナーに報告する(オーナーが試験に立ち会っていても)。

 

⑤   オーナーは、コントラクターからの報告を受けて、試験に合格したと考えた場合には、合格証明書をコントラクターに発行する。もしも合格していないと考えた場合には、理由を付けてコントラクターにその旨を知らせる。

 

⑥   コントラクターは、合格証明書を受領したら、次の段階の試験に移る。一方、不合格だった場合には、必要な部分を自己の費用負担で修正し、再度上記①の手続きに戻って試験を行う。

 

3. 試験を再度行う場合の注意点

 

試験に合格できなかった場合には、上記の通り、不備をコントラクターが直した上で再度試験を行わなければなりません。

 

この時、試験に合格していたならば、オーナーに生じなかったであろう費用が発生することもあるでしょう。

 

その場合には、その追加で生じた費用は、コントラクターの原因で生じたオーナーの損害という位置づけになりますので、コントラクターはそれをオーナーに対して賠償しなければなりません。

 

もっとも、この時、コントラクターとしては、オーナーが提示する損害賠償額について、「本当に試験に合格しなかったことによってオーナーに追加で生じた費用と言えるのか?」を精査するようにしてください。

 

例えば、オーナーは、再度の試験に立ち会わなければならなくなった従業員数名の日当分を要求してくるかもしれませんが、その従業員は、立ち合いがなくても、もともと別の仕事をして給料をオーナーから得ていたはずなので、日当分の全額が再度の試験によってオーナーに追加でかかる費用であるとは言えないでしょう。

 

一方、サイトまでの交通費は、確かに、再度の試験によって生じる費用なので、それはコントラクターが負担せざるを得ないでしょう。

 

コントラクターとしては、オーナーに、証拠を提出するように要求し、実際にオーナーに追加でかかった費用のみ支払うようにしましょう。

 

EPC契約の流れ

Scope of Work

サイトに関する情報

オーナーの義務

契約金額の定め方と追加費用の扱い

追加費用の負担について

ボンドについて

入札保証ボンド

前払金返還保証ボンド

履行保証ボンド

瑕疵担保保証ボンド

ボンドのon demand性を緩和する方法

コントラクターによる仕事の開始時期(納期の起算点)は?

仕事の遂行

設計(design)の条文について①

設計(design)の条文について②

仕様変更① 仕様変更とは?

仕様変更② クレーム手続きと仕様書に書かれていない事項

仕様変更③ 納期延長と追加費用の金額が合意に至らない場合の扱い

プラントの試験①

プラントの試験②

プラントの検収条件と効果

危険の移転時期とその例外

債務不履行

納期延長の場合のコントラクターの責任① 納期延長になる場合

納期延長の場合のコントラクターの責任② LD/リキダメ

納期延長の場合のコントラクターの責任③ 納期LDの上限

納期延長の場合のコントラクターの責任④ sole and exclusive remedy

納期延長の場合のコントラクターの責任⑤ 中間マイルストーンLD

性能未達の場合のコントラクターの責任① 性能保証と性能確認試験

性能未達の場合のコントラクターの責任② 最低性能保証・性能LD

責任制限条項① Limitation of Liability/LOL

責任制限条項② 適用される場合と適用されない場合

瑕疵担保責任① 総論

瑕疵担保責任② オーナーの通知義務とコントラクターのアクセス権

瑕疵担保責任③ 保証期間の延長

瑕疵担保責任④ Disclaim(免責)条項

作業中断権① 中断権の存在意義

作業中断権② 中断権行使の効果

不可抗力の扱い① Force Majeureとは何か?

不可抗力の扱い② Force Majeureの効果

不可抗力の扱い③ Force Majeureの効果を得るための手続き

不可抗力の扱い④ Force Majeureが長期間継続した場合

法令変更について

契約解除① なぜ解除の理由によって解除の効果が異なるのか?

契約解除② オーナーの義務違反に基づくコントラクターによる契約解除

契約解除③ オーナーの自己都合解除

契約解除④ コントラクターの債務不履行に基づくオーナーによる契約解除

契約解除⑤ 不可抗力事由が長期間継続した場合

私がEPC契約で真っ先に確認する点①

私がEPC契約で真っ先に確認する点②

私がEPC契約で真っ先に確認する点③

 - EPC契約のポイント