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本郷塾で学ぶ英文契約

herein/heretoとthereof/thereunder/thereafterなど

 

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英文契約基礎から実践講座

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英文契約・契約英語の社内研修をオンラインで提供しています。本郷塾の代表本郷貴裕です。 これまで、英文契約に関する参考書を6冊出版しております。 専門は海外建設契約・EPC契約です。 英文契約の社内研修をご希望の方は、お問合せからご連絡ください。
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この記事を読んでわかること

  • herein/hereto/hereby/hereof/hereunder/hereinafterなど、here+前置詞の意味と理屈がわかるようになる。
  • thereof/thereunder/thereafter/therefromなど、there+前置詞の意味と理屈がわかるようになる。

 

here+前置詞

英文契約書では、hereinやhereofなど、here-に前置詞を加えた表現がよく登場します。

このような表現のhere-は、その文言が定められている正にその契約書(this Agreement/Contract)を意味しているか、または、その文言が定められている条文(this provision)を意味しています。

どちらであるのかは文脈から判断することになります。

 

そして、here-の後にある前置詞部分を前にもってきてあげると意味がわかるようになります。

hereinであれば、in here=in this Agreementまたはin this provision

hereofであれば、of here=of this Agreementまたはof this provisionとなります。

 

以上を踏まえると、here+前置詞は、以下のようになります。

  • herein

the requirements provided herein本契約に定められている要求事項)

  • hereto

A certificate attached hereto本契約に対して添付されている証明書)

  • hereunder

the obligations hereunder本契約に基づく義務)

  • hereinafter

ABC Company (hereinafter referred to as the “Seller”) (ABC会社(以下、「売主」という))

ABC Company (hereinafter called the “Seller”) (ABC会社(以下、「売主」という))

  • hereby

The Licensor hereby grants the Licensee the right to use the Technical Information.

(ライセンサーは、本契約(本条項)により、ライセンシーに対して、技術情報を使用する権利を与える)

  • hereof

a part hereof (本契約の一部)

 

there+前置詞

英文契約では、thereofやthereforのようにthere-+前置詞の形の表現もよく登場します。

このthere-は指示代名詞であるthatの意味で、その前にある名詞を指しています。

そして、here-と同じく前置詞部分を前にもってきてあげると意味がわかるようになります。

the Product or part thereof=the Product or part of that

(製品またはその一部)→つまり、上のthatは、the Productを指しています。

 

there-+前置詞の表現は、他に下のようなものがあります。

  • thereafter その後

within a reasonable time thereafter (その後の合理的な時間内に)

 

  • therein そこに(その中に)

in the manner specified therein (そこに定められている態様で)

 

  • thereby それによる

the Product destroyed thereby (それによって破壊される製品)

 

  • therefrom そこから

deductions therefrom (そこからの削減)

 

here-もthere-も契約書ではよく見かけますが、普段のメールなどで使うと驚かれるかもしれないので避けた方がよいと思います。

特にhere-は上に述べたように、this Agreementを意味するのか、this provisionを意味するのか文脈から判断しないといけないのでわかりにくく、契約書でも使用を控えた方がよい、とも言われています。

ただ、自分で条文を書く立場になると、いちいちin this Agreementやof this provisionなどと書くよりも、hereinやhereofのように、はるかに簡単に短く書けるので、便利な表現です。

here-が何を意味するかも、ほとんどの場合で容易に文脈から判断できます。

そのせいか、現在もよく使われている表現です。

★★★この記事の解説は、youtube動画でも見ることができます。→youtube解説★★★

 

英文契約を読むなら、まずはこの英文契約の基本的な表現と型を押さえましょう!

英文契約を読む際に、まずこれだけは押さえておくべき!という英文契約の基本的な型を構成する英単語は以下のようなものです。

hereto/hereof/herein/hereinafterやthereof/thereby/thereafterなど

shall 義務

shall not 禁止

may 権利

if, when, whereなど、「~の場合」を表す表現

unlessやexceptなど、「~でない限り」、「~を除いて」を表す表現

otherwise「別途」を表す表現

notwithstanding ~にかかわらず

regarding, in connection with, in respect ofなど「~に関して」を表す表現

to the extent ~の範囲で

pursuant to, in accordance withなどの「~に従って」を表す表現

provided inやspecified inなど、「~に定められている」を表す表現

however provided that 「ただし」を表す表現

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英文契約・契約英語の社内研修をオンラインで提供しています。本郷塾の代表本郷貴裕です。 これまで、英文契約に関する参考書を6冊出版しております。 専門は海外建設契約・EPC契約です。 英文契約の社内研修をご希望の方は、お問合せからご連絡ください。
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