実務で必要なスキルを24時間どこにいても学べる!

本郷塾で学ぶ英文契約

売買契約の責任上限条項とは?

 

5月28日(火)開催!『2時間半でわかる!EPC契約の基礎』の概要と受講方法

→EPC契約の初学者の方に向けたセミナーを開催いたします。

営業・技術・法務問わず、EPC契約に関わり始めた方々のお役に立つセミナーです。詳しくは、こちらをご覧ください。

5月31日まで!企業法務部の新人・若手の方々のための英文契約基礎から実践講座

→この春から企業法務に配属された方に向けた英文契約を実務レベルに短期間で引き上げるための講座です。詳しくは、こちらをご覧ください。

この記事を書いている人 - WRITER -
英文契約・契約英語の社内研修をオンラインで提供しています。本郷塾の代表本郷貴裕です。 これまで、英文契約に関する参考書を6冊出版しております。 専門は海外建設契約・EPC契約です。 英文契約の社内研修をご希望の方は、お問合せからご連絡ください。
詳しいプロフィールはこちら

売買契約に限らず、契約当事者が契約に違反した場合には、違反した当事者は、それによって相手方が被った損害を賠償しなければならないのは当然です。

これは、感情的にも理解できるところでしょう。

そのため、売買契約書には、損害賠償責任として、下のような条文が定められていることが一般的です。

【損害賠償の条項例】

第〇条(損害賠償責任)

売主は、本契約に違反した場合には、買主がこれによって被った損害を賠償しなければならない。

そして、これと同じような条文が民法にも定められています

 

しかし、民法は主に個人と個人との間の取引を想定しています。

一方、ビジネスの世界で多く取り交わされる企業間の取引の場合には、売主が契約に違反した場合に買主が被る損害が予想以上に大きな額に上ることもあります。

いくら売主に落ち度があるとはいえ、そのような大きな金額を常に全額負担しなければならないとなると、売主がただちに倒産してしまう、という事態になりかねません。

 

そして、そのような倒産のリスクを負わなければ取引をできないとなると、十分以上の資力をもった売主しかその取引を行えないということになってしまいます。つまり、その取引を行える売主の数は少なくなるでしょう。

すると、競業他社が少なくなった売主側としては、自然とその取引における契約金額を高く設定するようになります。

これは、買主にとって好ましいものではありません。

 

そのため、業界にもよりますが、企業間の取引では、次のような損害賠償責任を限定する条文で合意に至ることも珍しくありません。

 

【損害賠償の上限を定める条項例】

第〇条(損害賠償責任)

売主は、本契約に違反した場合には、買主がこれによって被った損害を賠償しなければならない。ただし、その損害賠償額は、本契約における契約金額を上限とする

 

これはつまり、売主の契約違反によって買主が1000万円の損害を被ることになったとしても、この売買契約の契約金額が500万円であれば、売主はこの500万円までしか損害賠償責任を負わなくてよい、ということになります。

このような条文は、「責任上限条項」と呼ばれています。

責任上限条項は、比較的契約金額が大きい取引の場合によく使われます。

私が関わっていた大物の機器供給契約(例えば、発電所用の蒸気タービン・発電機など)では、この種の条文はよく定められていました。

みなさんが所属されている業界でこのような責任上限条項が通常定められているのか、初学者の方は事前に確認されたほうがよいと思います。

特に売主としては、取引の内容やリスクの大きさを考慮して、上記のような責任上限条項を買主に提案することも検討してみましょう。

この記事を書いている人 - WRITER -
英文契約・契約英語の社内研修をオンラインで提供しています。本郷塾の代表本郷貴裕です。 これまで、英文契約に関する参考書を6冊出版しております。 専門は海外建設契約・EPC契約です。 英文契約の社内研修をご希望の方は、お問合せからご連絡ください。
詳しいプロフィールはこちら

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Copyright© 本郷塾で学ぶ英文契約 , 2022 All Rights Reserved.