「英語はある日突然聞き取れるようになる」のか?
英語はある日突然わかるようになるのか?
「英語はある日突然進歩する」
このような言葉をどこかで聞いたことがありました。
これは本当なのだろうか?
私はずっと疑問に思っていました。
しかしある日、「この言葉は本当だった」と思いました。
突然英語が聞き取れるようになった瞬間
あれは、2013年の春のことでした。
ある案件についての客先による入札説明会のために、欧州のある国に出張したときのことです。
私はその日も、「今日もいつも通り、ほとんど相手の英語を聞き取れないんだろうな」と思いながら、暗い気持ちで客先のオフィスに行きました。
その頃の私は、契約交渉等で海外に行くことはあっても、「しっかりと相手の言うことを聞き取れた!」と思えたことは一度もなかったからです。
なので、その日も、自分は相手の話すことはほとんどわからず、ただ、おそらく説明のために配布されるのであろう資料に書いてある英語を読み、そこから大体の趣旨を理解できれば、と思っていました。
私は、2010年の9月以降、会社からの帰宅後には、毎日例えわずかの時間であっても、何かしら英語に触れるように心がけていました。
そのため、英語の契約書を読むこと、契約書を英語で修正すること、英語のメールを読むこと、英語で返事を書くことなどはできていました。
しかし、ヒアリングとなると、極端にできていませんでした。
それは本当にひどいレベルでした。
しかし、その日は、違っていました。
客先の担当者が案件の説明をし始めたとき、一瞬、時が止まったような感覚になりました。
「ん?今、ものすごく英語がゆっくりに聞こえたんだけど・・・」
そうです。その日はなぜか、いつもよりもはるかに英語がゆっくり話されているような感じを受けました。
何が主語で、動詞で、目的語なのかをはっきりと捉えることができていました。
もちろん、意味も分かりました。
「もしかして、これが、英語が聞き取れてるっていう感覚なのか?」
私は最初、半信半疑でした。
「今の英語はたまたま聞き取れたけど、次の英語はいつも通り聞き取れないかもしれない」
これまで、あまりに英語のヒアリングが苦手すぎたためか、私はいつしか、「きっと、自分は一生英語を聞き取ることができずに終わるんだろうな」と半ばあきらめていたようなところもありました。そのため、そのときもすぐには喜ぶことができず、「今聞き取れたのは、偶然わかりやすい英語が離されたに過ぎないのだろう・・・」くらいにしか思うことができませんでした。
しかし、その後も私は、客先の担当者の説明のほとんどを聞き取ることができました。
いつもならなかなか動かないメモを取る手も、その日はひたすら動き続けていました。
「今のも聞き取れた!」
「今の英語も理解できた!!」
そうして説明会が終わってみて、自分の手で書きなぐられた汚い字による議事録を見たとき、ようやく、実感がわいてきました。
「やっと、ヒアリングを克服できた・・・」
もちろん、全く完璧ではありません。実際、今にして思えば、あの時の客先の担当者の話す英語のスピードは大分ゆっくりめだったと思います。
しかし、それまで、本当に99%聞き取ることができなかった自分が、このように一応でも議事録を取ることができるようになったというのは、大きな進歩でした。
ここまで聞き取れれば、例え聞き取ることができない部分があっても、それは質問して繰り返し言ってもらえれば理解できるはずだ、とも思えました。そう思うと、本当に気が楽になりました。
2010年9月から本気で英語を練習し始めて、既に2年半が過ぎていました。
2013年3月のこの日に突然リスニングが進歩したのは、もちろんその間の積み重ねもありますが、この数カ月前から、リスニングの練習方法を変えたことが大きかったように自分では思います。
リスニングに限らず、スピーキングにしても、さらには私の専門の英文契約書の読み書きも、全てにコツがあるように思います。
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第二章 英文契約の条文の基本的な型を構成する英単語
第三章 秘密保持契約の英単語
第四章 売買・業務委託契約の英単語
第五章 販売店契約の英単語
第六章 共同研究契約の英単語
第七章 ライセンス契約の英単語
第八章 合弁契約の英単語
第九章 M&A契約の英単語
第十章 一般条項に関する英単語
第十一章 その他の英単語
なお、どの分野の契約書を読む場合でも、まずは第一章~第4章の英単語を集中的に身につけることをお勧めします。これらの章に掲載されている英単語は、第五章~第九章までのどの種類の契約書にも頻出する英単語だからです。
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例えば、liquidated damagesは「予定された損害賠償金額」ですが、これは具体的にどのようなものなのか?という点について、業務を行う上で最低限押さえておくべき事項を記載しております。