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英文契約の条文は、できるだけ能動態で書こう!

      2017/03/11

英文契約のドラフトの練習 第7回です。

 

今回は、「条文は、可能な限り、受動態ではなく、能動態で書く」についてご説明します。

 

ある文章を書こうとした場合、大きくは、二つの書き方があります。

 

一つは、能動態。

 

もう一つは、受動態です。

 

そして、能動態を受動態に変更することは、能動態の動詞にbe動詞を付けて、能動態に動詞を過去分詞の形に変える、そして、能動態の目的語を主語にもってきて、代わりに能動態の主語を後ろにもってきてbyを付ける、というやり方です。

 

具体的に見てみます。

 

能動態:

I give you the pen.

 

受動態:

You are given the pen by I.

 

いかがでしょうか。両者は、能動態と受動態という異なる形をしていますが、同じ内容を伝えています。どちらも、ペンが私からあなたに移る、ということが表されています。

 

では、能動態と受動態、どちらが、より短く、端的な文章だといえるでしょうか?

 

答えは、能動態ですよね。

 

両者の長さを比較してみます。

I give you the pen.

You are given the pen by I.

 

能動態の方が短いのは、一目瞭然です。

 

これは、なぜなのでしょうか。

 

それは、受動態の方が、be動詞を加えた分、そして行為主体を文の後ろに持ってくるときに加えるbyの分だけ、最低でもこの2つ分だけ長くなってしまうのです。

 

これを英文契約の条文で見てみましょう。

 

例えば、対価の支払いについての条文です。

 

能動態:

The Purchaser shall pay the Contract Price to the Seller pursuant to the payment conditions.

 

受動態

The Contract Price shall be paid by the Purchaser to the Seller pursuant to the payment conditions.

 

やはり、受動態の方が長い文章になりますね。

 

さらに、受動態よりも、能動態の方が、誰が何をすることを求められているのかが明確になります。

 

よって、受動態で書くのではなく、能動態で書くようにしたほうが、わかりやすく、簡潔な文章になりやすいのです。

 

しかし、実は、英文契約書では、なぜか受動態が多用されているように思います。例えば、費用の負担についての条文は、以下のように受動態で定められているものをよく見かけます。

 

The taxes, export duties, fees, or any other charge whatever imposed on the Product shall be borne by the Seller.

 

訳「製品にかかる税金、輸出税、手数料、その他の諸費用は、売主によって負担されなければならない」

 

しかし、これも、次のように能動態で書いたほうがすっきりします。

The Seller shall bear the taxes, export duties, fees, or any other charge whatever imposed on the Product.

 

読んでいく際にも、まずthe Seller shall bear… とくれば、「売主が何か費用を負担する義務を負うのだな」と予測しながら読むことができるので、読みやすいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 

もちろん、受動態で書かないと法的拘束力がなくなる、というものではありません。また、受動態の方が読みやすい、わかりやすい場合もあるでしょう。

よって、相手方から送付された契約書の受動態で定められている条文を能動態に修正する、ということまではする必要はないと思います。

 

ただ、受動態よりも能動態の方が、文章が短くなる、ということと、端的に義務や権利を表すことができるようになり、わかりやすい文章になることが多い、ということを理解していただければと思います。

 

そして、自分で契約書を作成する際や、修正する際に、それを意識するだけで、「受動態で書くべきか、能動態で書くべきか」といった悩みは大幅に減るので、速やかに条文を書き始めることができるようになると思います。

 

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