プラント・インフラ輸出契約の解説書の紹介
プラント・インフラ輸出契約の解説書『英文EPC契約の実務』が、2020年6月9日の出版以来、これまで4度の増刷となりました!
※「EPC契約」というタイトルではありますが、内容の大部分は、「プラント用機器供給契約」にも当てはまるものです。よって、例えば、発電用のタービンや発電機といった機器をEPCメーカーに提供する企業の方々のお役にも立つものです。
特に機器供給をされる方々にとっての注意事項は、第6章にまとめて記載しております。
読者の方の声
以下は私に直接いただいたご感想です。この他にも、アマゾンにも感想が掲載されているので、そちらもご覧ください。
「とても分かりやすく読みやすいEPCの解説書に出会えて感激いたしました。」(商社法務部)
「大変感銘を受
「EPC契約に関わる全ての人に見てもらいたい!」「法学部出身ではありませんが、法学部出身でなくともわかりやすい」「この価格でも安いと感じる大変価値の高い実務書です!」(プラントエンジニアリング契約審査部:アマゾンの書評より抜粋)
「実務書はこうあらねば、というお手本のような書籍」「ビジネス視点かあ体系立てられた構成」(Business Law Journalより抜粋)
本書の目次
第0章 なぜ、EPC契約は難しいのか?その難しさを本書はどう解決するのか?
第1章 EPC契約の基礎
第2章 英文契約の頻出表現と条文の「型」
第3章 EPC案件における巨額損失事例(コストオーバーラン)の原因と対策
第4章 契約上の手当およびその運用上の注意点(本書のメイン)
1.対価を適切に支払ってもらえるようにするための契約上の手当と運用
コントラクターの仕事の特定/オーナーの義務/オーナーからの抽象的な要求/LOI/オーナーの資金調達能力/オーナーが対価を支払わない場合の契約上の手当と運用上の対策
2.不当に過大な責任を負わせられないようにするための契約上の手当と運用
納期遅延/性能未達/稼働率/絶対保証/契約不適合責任/第三者への生命・身体・財産への損害/保険/第三者の知的財産権の侵害/契約解除/責任制限/ボンド
3.コントラクターのせいでない理由で納期に遅れる、または追加費用が生じる場合には、納期延長・追加費用をオーナーから得られるようにするための契約上の手当と運用
クレームとは/Force Majeure/リスクの負担/仕様変更/法令変更/作業中断/サイト情報/遺跡発見/オーナーによる義務違反
4.その他の重要ポイント
設計/試験/検収の条件と効果/所有権の移転/準拠法/紛争解決方法
第5章 下請との契約上の注意点
第6章 プラント用機器供給契約における注意点
このホームページには、EPC契約に関連する記事を多数掲載しておりますが、本書は、それらをパワーアップさせた内容になっております。パワーアップしているのは、具体的には、以下のような点です。
英文の条文例とその構造図を多数掲載している。
目で見てわかるように、図表を多数掲載している
解説はホームページのものよりもより詳しいものとなっている。
ホームページ内では触れていない事項も数多くあります。
EPC契約の条文を3つの視点でカテゴリー分けした上で個々の条文を解説している。
本書のメインは第四章です。
ここでは、EPC契約の重要条文について詳しく解説しております。
特に、「EPC契約における成功とは何か?」という観点から、EPC契約をチェックする際に持つべき以下の3つの視点を紹介し、その視点毎に各条文を体系的に解説しております。
コントラクターが目指すべきEPC契約は、
- 対価を適切に支払ってもらえるように手当てされている契約、
- 不当に過大な責任を負わせられないように手当てされている契約、そして、
- コントラクターのせいでない理由で納期に遅れる、または追加費用が生じる場合には、納期延長・追加費用をオーナーから得られるように手当てされている契約です。
この3つの視点からEPC契約の条文を整理した上で、個々の条文を解説しておりますので、バラバラに学ぶよりもずっと理解しやすくなります。
日系企業および海外企業(ウェスチングハウス)で実際に生じた複数の巨額損失事例(コストオーバーラン案件)の原因を探り、対策について検討している。
条文のポイントを学ぶことも重要ですが、実例から教訓を得ることも重要です。特に、組織的な観点からみてどうしたら防げたのか、どのような問題を抱える組織が巨額損失事例に陥りやすいのか、といった点について検討しております。
ちなみに、本書のページ数は、全部で441ページです。1冊目の『はじめてでも読みこなせる英文契約書』の450ページよりは若干少ないページ数であるものの、使用している紙質の違いのため、より厚く、そして重くなっております。そのため、書店さんなどで実際に手に取っていただくと、いかにも難しそうな本に見えるかもしれません。特に、法学部出身でない、また、法務部でない方々には、「果たして自分に理解できるのだろうか?」と感じられるかもしれません。
しかし、その点はご心配には及びません。というのも、『はじめてでも読みこなせる英文契約書』と同様に、「法学部でなくても、法務部でなくても理解できる内容」となることを常に心がけて書いたからです(そもそも、本郷塾の目的は、法学部出身でもない、法務部でもない方々に、契約について理解していただくことです)。具体的には・・・
基本から丁寧に解説!
第一章にて、「EPC契約とは何か?」や「EPC契約の全体像」、そして、EPC契約を学ぶ上でぜひ最初に抑えておいていただきたい基本的な事項を解説しております。ここから入ることで、正に、今、はじめてプラント業界で働き始めた新人・若手、さらには転職者の方々も、基礎から身につけられるようにしております。
英文契約で頻出する表現を解説!
第二章では、『はじめてでも読みこなせる英文契約書』でも触れている、英文契約に頻出する英語表現を解説しております。これまで英文契約書を読んだことが無い方、読んだことはあるけれども、難しい英語が多くて途中で諦めてしまったという方にも、英語の条文の基本的な型から身に着けていただけます。
これまで出版した本同様、書店さんでパラパラめくっていただいた上でご購入いただきたいのはやまやまですが、コロナ禍の中ですので、ご無理せず、アマゾンなどの通販でお買い求めいただければと思います。
最後に、2017年3月に本郷塾を立ち上げて以来、EPC契約の解説書を出版することは、私の大きな目標でした。これが実現できたのも、日頃から本郷塾のホームページを閲覧していただいている方々および、本郷塾の個別指導や社内研修をご利用いただいた方々のお陰です。この場を借りて、皆様に厚く御礼申し上げます。
本郷塾では、引き続き、プラント業界に限らず、そしてまた、法学部出身・法務部の方々に限らず、海外事業に関わられる幅広いビジネスマンの方々の契約業務に役立つような書籍の出版や研修を実施していきたいと考えております。今後も、本郷塾をよろしくお願いいたします。
ちなみに、海外案件に携わり始める方々に向けた以下の本も好評発売中です!
『はじめてでも読みこなせる英文契約書』(税込みで2,640円)
海外との契約業務に関わることになった新入社員や若手社員の方々。法学部出身でなくても、法務部でなくてもわかると好評で、これまで既に8度の増刷となっており、2022年4月末時点で発行部数が1万部に到達いたしました!
英文契約の参考書よりも潜在的な読者数が圧倒的に多い一般的な英語の参考書ですら、発行部数が5000部に到達しないケースがほとんどだそうです。その中で1万部を達成できたのは、ご購入いただいた方々が、職場の後輩やお知り合いの方々に本書をおススメしていただけているからだと思います。
中には、職場で英文契約書の勉強会を開く際に、本書を参考書としてご利用いただけているとの声もいただいております。ありがとうございます。
『頻出25パターンで英文契約書の修正スキルが身につく』(税込みで3,080円)
英文契約書は、読めて終わりではありません。
自社に不利な内容を公平な内容に修正する必要があります。
修正の方針は、大きくは次の3つです。
①相手に課したい義務・責任・保証を追記する。
②自社の義務・責任・保証を制限する。
③不明確な文言を明確にする。
修正は、上記のどれからに分類されることが多いです。
そして、上記3つを更に25個の頻出パターンに分類して解説したのが本書です。
ぜひ、初学者の方は、まずはこの25パターンを身につけるようにしてみてください。
そうすれば、自信をもって修正できることが多くなり、その結果、業務スピードが高まるのを感じられるはずです。
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