本郷塾の最新刊(9冊目)『はじめてでも読み解けるビジネス契約書』が2025年5/19に出版されました!
本書で得られる効果
企業が頻繁に取り交わす様々な取引についての契約レビューの重要ポイントをしっかりと理解できます。
もう「君の説明はわかりにくい」と言われなくなります。代わりに、「AIよりもあなたの説明の方がわかりやすい!相談してよかった!」と言われるようになります。
難しい参考書や解説で勉強すると、自分は理解できたとしても、人に説明する際にはその難しい言葉で説明するようになりがちです。
本郷塾の参考書は、法律・契約の初心者の方を想定読者として基礎から丁寧に解説しているので、本郷塾の参考書で学習することで、契約に関するご自身の理解が深まるのはもちろん、事業部門、上司、役員、取引先に対し、契約に関してわかりやすく説明する力が身に付きます。
本郷塾で、AI時代に求められる「相手(質問者)のレベルに合わせて、面倒くさがらずに、わかりやすく説明できる人」になりましょう!
(なお、本書は、英文契約の参考書ではなく、日本企業同士の契約です。つまり、和文の契約書の参考書となります。)
【類書と比較した際の本書の特徴】 たとえば、「製造委託契約(業務委託契約)」において、 ・「損害賠償責任を制限する条項」について、8トピック16ページに渡って解説しています。 ・「納期遅延の予定損害賠償金(いわゆるリキダメ)」について、5トピック12ページに渡って解説しています。 ・「民法から修正すべき事項」の一覧表を提示しています。 ・また、販売店契約、ライセンス契約、そして共同研究契約において独占禁止法上問題となる事項について、単に公取委のガイドラインをそのまま示すだけではなく、ガイドラインを読む際の注意事項を指摘しつつ、主に問題となる「競争を回避する行為」と「他者を排除する行為」の観点から、いかなる場合に独禁法違反となるのかを独禁法の初心者にもわかるようにイラストを用いて解説しています。 ・各トピックの終わりに確認テストを置いているので、確実に理解を積み重ねながら読み進めることができます。 ・各トピックを1~4ページで解説しているので、隙間時間を利用してトピックごとに読み進めることができます。 |
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契約レビューの初心者が疑問に感じる事項についても、正面から解説しています。
たとえば、 ①製造委託契約において、PL保険をかけるなら、受託者が無制限に責任を負うことにしてもよいか? ②製造委託契約において、急激なインフレによって材料費が高騰した分を委託者に負担してもらうためにはどのように手当てするべきか?(不可抗力条項では手当てできません) ➂共同研究契約においては、「研究成果」、「発明等」、「知的財産権」、「実施」などの文言が定義されるのが通常だが、これらの文言の相互の関係はどのようなものか? ④企業同士の共同研究契約と大学と企業間の共同研究契約の大きな違いは何か? ⑤ライセンス契約において、許諾技術に基づいて製造・販売された製品に問題が生じても、ライセンサーがなんら責任を負わないとされているのはなぜか? |
![]() こちらの『はじめてでも読みこなせる英文契約書』の和文版となります。つまり、日本企業同士で交わされる契約書のための参考書です。 |
本書の特徴
1.各取引の「本来あるべき姿」とその理由がわかる!
契約レビューとは、レビューの対象である「目の前にある契約書」とその契約が扱う取引の「本来あるべき姿」との比較です。
比較した際にその差が合理的なものであれば修正の必要はありません。
その差が合理的なものでない場合には、修正が必要となります。
よって、契約レビューを適切に行えるようになるには、まずは、各取引の「本来あるべき姿」を理解することが重要となります。
本書は、この各取引の「本来あるべき姿とその理由」を詳しく解説しています。
2.企業が取り交わす機会が多い契約をカバーしている。
本書では、次のような、特にメーカーが頻繁に取り交わす契約について解説しています。
①製造委託契約(モノを作って引き渡す契約):メーカーであれば必須の契約です。
②秘密保持契約:企業が何かの取引を行う際にはほぼ必ず結ばれる契約です。
➂共同研究契約:メーカーが他社と共同で研究する際に結ばれる契約です。
④ライセンス契約:技術を保有する企業が相手方に技術の使用(実施)を許諾する契約です。
⑤販売店契約:販売提携契約の1つです。
⑥代理店契約:自社の代理として販売をしてもらう際に結ばれる契約です。
3.法学卒でなくても、法務部でなくても、契約業務の初心者でも、理解できる!
本書は、法律や契約の知識が全くない人にも理解していただける本です。
具体的には、第1章で、以下のように「そもそも契約とは?」といった基本的事項から丁寧に解説しております。
1.契約とは? | 8.損害賠償の具体例 |
2.契約の成立条件は? | 9.不法行為 |
3.契約書には何が書かれている? | 10.基本契約とは? |
4.これって契約書?(仕様書は?覚書は?) | 11.契約書の構造 |
5.契約に拘束されるのは誰か?第三者とは? | 12.契約をチェックする際に注意するべき独占禁止法 |
6.契約と法律の関係(どちらが優先する?) | 13.独占禁止法についてのよくある勘違い |
7.損害賠償とは? |
また、なるべく、「目で見てわかる」ように、難解な事項については下のようにイラストを用いて解説しています。
4.トピックごとに確認テストで理解しているかどうかを確認しながら読み進めることができる!
本は、単に字面を見るだけでも、「読んだ」ことになります。
しかし、内容を理解していないようでは、意味がありません。
そこで、本書では、トピックごとに「確認テスト」を置いております。
そのテストを解いていただくことで、重要事項を理解できているかどうかを確認することができるので、「なんとなく読み進める」ということにはなりません。
ぜひ、少しづつでも、着実に理解を積み重ねていきましょう。
5.将来的には英文契約書をレビューすることを目指す人にも本書は役に立ちます!
契約に主に定められているのは①権利、②義務、そして➂義務違反の責任です。
この3つは、世界共通です。
また、各種取引における「本来あるべき姿」も世界中でほぼ同じと考えてよいです。
もちろん、海外との契約では、海外の法律知識を押さえておく必要がある場合もありますが、それはそう多くはありません(少なくとも、本書で扱っている契約では「ほとんどない」といってもよいです)。
よって、将来的に英文契約書をレビューできるようになりたい、という人も、まずは和文の契約書で各取引の「本来あるべき姿」を押さえて、重要チェックポイントを理解することが早道です。
そうすれば、英文契約書は、あとは「英語だけ」の問題となります。
2025年5月19日以降、大手書店さんを中心に販売が開始されておりますので、ぜひ、手に取ってみてください。
「わかりやすそう!」と感じていただけると思います。
本書の目次
第1章【契約書をチェックできるようになるための基礎知識】
- 契約とは?
- 契約の成立条件は?
- 契約書には何が書かれている?
- これって契約書?
- 契約に拘束されるのは誰か?
- 契約と法律の関係
- 損害賠償とは?
- 損害賠償の具体例
- 不法行為
- 基本契約とは?
- 契約書の構造
- 契約をチェックする際に注意するべき独占禁止法
- 独禁法についてのよくある勘違い2つ
コラム~独禁法の三大行為類型の区別~
第2章【製造委託契約】
- 「モノを作って引き渡す契約」とは?
- 製造委託契約の全体像
- 前文
- 製品の特定~仕様書は明確に記載しよう!~
- 納期遅延①~納期に遅れたらどうなる?~
- 納期遅延②~予定損害賠償金~
- 納期遅延③~予定損害賠償金を支払うとどうなるか?~
- 納期遅延④~違約罰と予定損害賠償金~
- 納期遅延⑤~予定損害賠償金の上限~
- 納期遅延⑥ ~「委託者が取引先に損害賠償責任を負わないならば、受託者は委託者に予定損害賠償金の支払いをしなくてよい」という条文の注意点~
- 試験と検収
- 契約不適合責任①~契約不適合責任とは?~
- 契約不適合責任②~契約不適合責任の内容~
- 契約不適合責任③~契約不適合責任と帰責性の有無~
- 契約不適合責任④~契約不適合責任期間~
- 契約不適合責任⑤~契約不適合責任期間の延長~
- 契約不適合責任⑥~定期検査と契約不適合責任期間~
- 契約不適合責任⑦~契約不適合責任期間と製品寿命~
- 契約金額①~契約金額の構成要素~
- 契約金額②~急激なインフレーション対策~
- 契約金額③~契約金額に関する注意点~
- 支払条件~後払いと分割払い~
- 支払遅延対策①~遅延利息~
- 支払遅延対策②~同時履行の抗弁権~製造委託契約の目的物が汎用品の場合~
- 支払遅延対策③~作業中断権~製造委託契約の目的物が特注品の場合~
- 支払遅延対策④~作業中断後の契約解除~
- 支払条件の重要性
- 所有権の移転時期
- 危険負担
- 不可抗力①~不可抗力とは?~
- 不可抗力②~不可抗力の効果~
- 不可抗力③~不可抗力と危険負担の違い~
- 製造物責任(第三者の生命・身体・財産の侵害)①
- 製造物責任(第三者の生命・身体・財産の侵害)②
- 製造物責任(第三者の生命・身体・財産の侵害)③~製造物責任についての保険~
- 第三者の知的財産権の侵害
- 責任制限条項①~責任制限条項とは?~
- 責任制限条項②~責任制限条項の例外~
- 責任制限条項③~そもそも責任上限条項の適用の範囲外である場合~
- 責任制限条項④~契約不適合責任に基づく修補にかかる費用と責任上限~
- 責任制限条項⑤~逸失利益の免責~
- 責任制限条項⑥~優先順位の明確化~
- 責任制限条項⑦~不法行為や製造物責任との関係~
- 責任制限条項⑧~責任上限と逸失利益の免責のどちらか片方だけ定めることを許されたら?~
- 受注者の契約違反を理由とする契約解除
- 委託者による自己都合解除権
- 委託者による立入検査
- 委託者からの支給品
- 民法から変更されることが多い主な事項
第3章【販売店契約】
- 販売店契約とは?
- 販売権の付与
- 最低購入量の保証
- 競業避止義務
- 改良品の販売権
- 個別契約
- リードタイムと価格
- 契約不適合責任
- 販売促進義務
- 販売報告義務と再販売価格の拘束
- 商標使用許諾
- 第三者による商標権の侵害があった場合は?
- 契約有効期間
- 販売店契約と独占禁止法
- 営業地域制限
- 再販売価格の拘束
第4章【代理店契約】
- 代理店契約とは?
- 代理権の付与
- 販売代理の方法
- 販売手数料
- 販売代金の支払い
第5章【秘密保持契約】
- 秘密保持契約とは?
- 前文
- 機密情報の定義
- 秘密保持義務
- 目的外使用の禁止
- 秘密情報の例外規定
- 第三者への開示が許容される場合①~自社の役員や従業員への開示~
- 第三者への開示が許容される場合②~官公庁からの開示要求~
- 返還・破棄
- 損害賠償責任
- 予定損害賠償金と差止請求
- 秘密情報の管理義務
- 情報が正確であることの保証
- 秘密情報の権利のライセンス
- 有効期間
- 秘密保持契約と不正競争防止法の関係
- 秘密保持契約の限界
第6章【ライセンス契約】
- ライセンス契約とは?
- 特許ライセンスとノウハウライセンス
- 定義条項
- ライセンスの付与
- 技術指導
- 競業避止義務
- 原材料・部品の購入先の制限
- 技術に関する研究開発活動の制限
- 改良技術の扱い(グラントバック)
- ライセンスの対価①~ランニングロイヤルティ~
- ライセンスの対価②~ライセンサーから原材料または部品を購入した場合~
- ライセンスの対価③~ミニマムランニングロイヤルティ~
- 対価の不返還
- ライセンサーの帳簿監査権
- ライセンサーによる許諾技術の保証・責任
- 第三者の知的財産権を侵害していないことの保証
- 第三者による知的財産権侵害があった場合
- 有効期間
- 契約解除
第7章【共同研究契約】
- 共同研究の全体像
- 定義条項~研究成果・発明等・知的財産権・実施の関係性~
- 研究テーマ~何を研究するのか?を具体的に特定しよう!~
- 研究期間・契約期間
- 役割分担~それぞれが何を行うのかを明確に定めよう!~
- 参加者の特定
- 第三者への委託
- 実際に委託を行う際の注意点
- 費用の分担
- 情報提供義務と秘密保持義務
- 進捗状況の報告
- 研究成果の帰属、知財の扱い、および成果の利用の関係性
- 研究成果の帰属
- 知的財産権の扱い
- 研究成果の利用
- 大学との共同研究における研究成果の利用①~不実施補償料~
- 大学との共同研究における研究成果の利用②~不実施補償料の条件~
- 大学との共同研究におけるその他の注意点
- 成果の公表
- 研究の変更
- 共同研究契約と独禁法①~競業避止義務~
- 共同研究契約と独禁法②~原材料・部品の購入先制限~
- 共同研究契約と独禁法③~販売先制限~
第8章【一般条項】
- 一般条項とは?
- 反社会的勢力の排除(反社条項・暴排条項)
- 権利義務の譲渡禁止
- 残存条項
- 秘密保持条項
- 分離条項
- 完全合意条項
- 紛争解決条項(合意管轄条項)
- 協議条項
- 署名欄(署名または記名・押印)
- 電子契約