その3 巨大海外プロジェクトメンバーに選ばれる人の特徴 TOEIC400点台から巨大海外プロジェクトメンバーに抜擢されて活躍できるようになるための方法

      2023/07/12

前回まで、仕事で成果を出し、正当に評価されるために必要な3つの努力とその優先順位についてお話ししました。

 

今回は、海外案件、しかも巨額の契約金額となるような巨大案件のメンバーに選ばれる人、選ばれない人の特徴についてお話ししたいと思います。

 

あなたの周りには、入社当時から、海外志向が強く、かつ、大きな仕事へのあこがれを強烈にいだき、それを口に出している方がいるかもしれません。

 

その方は、実際に、そういう仕事を任せられていますでしょうか?

 

もしも任せられているのであれば、きっとその人は、正しい働き方をすることができているのだと思います。

 

でも、もしも口では「海外の大きな案件に関わりたい!」と言い続けているのに、そのような仕事を任せてもらえていないとしたなら、その人の何が問題なのでしょうか?

 

実際のところは、その方の普段の仕事ぶりを見てみないことには正確なことは言えませんが、そういう方の特徴は、「国内案件や小規模の案件をなめている」ということが多いです。

 

実は私は、入社当時TOEIC400点台でした。

 

英語が苦手なので、当然「海外案件をやりたい!」なんて、一言も言ったことがありませんでした。

 

「大きな案件をやりたい!」という希望を上司や先輩に出したこともありません。

 

それどころか、「あんまり責任が重そうな難しく、複雑な仕事はやりたくない」とずっと思っていました。

 

では、私は仕事に不真面目だったのかといいますと、決してそうではありませんでした。

 

英語ができない分、国内案件がんばろう!」と思っていました。

 

大きくて複雑な案件は責任が重そうで胃が痛くなりそうだから、小規模案件をしっかりやって行こう!」と思っていました。

 

そして、上司や先輩から、決して「本郷は仕事にやる気がない」とか「本郷は真面目に仕事をしていない」といったことだけは思われないようにしたい!と思っていました。それは、周りの人がガンガン海外案件をこなしている中、「自分だけが英語がこんなにできなくて恥ずかしい・・・・せめて英語を使わなくてできる仕事はしっかりやっておかないと、辞めさせられるかも」という恐怖心からでした。

 

しかし、海外案件・大規模案件を避けようと必死だった私の意思とは関係なく、なぜか私は、次々と海外案件や規模の大きな案件を任せられるようになりました。

 

正直、自分でも不思議でした。

 

今では、私はそのような仕事を次々とくれた上司や先輩には大変感謝しておりますが、当時は、新たな仕事を任されるたびに、「英語ができないのに、なんでそういう仕事くれるんだろう?」と思っていました。

 

一方、英語が得意だとか、海外案件をたくさんやっていきたい!と口に出して上司や先輩にお願いしている人達は、必ずしもそういう仕事を任されているわけではありませんでした。

 

これは一体どういうことなのでしょう?

 

これについて自分なりに分かったように思えたのは、ごく最近です。

 

これは、「国内案件・小規模な案件の仕事ぶりが、海外案件・大規模案件を任せるかどうかの判断基準となるから」だと思います。

 

私は上で述べたように、国内案件と小規模案件は真剣にこなしていました。

 

その理由は、「それしかできないから」です。

 

英語ができないので、その土俵で頑張るしかなかったからです。

 

自分の会社生活は、「国内案件と小規模案件をひたすらこなして終える」とまで20代の頃は思っていました。そして、それで十分だと考えていました。海外案件にも大きな案件にも憧れは全くありませんでした。

 

そのくらい、英語に苦手意識がありました。責任が重い仕事から逃げたいと思っていました。

 

会議において英語で自分の意見を言えるようになるとは全く想像できませんでしたし、何十ページもある英語の契約書をスラスラと読めるようになるとも入社当時は考えていませんでした。執行役などの重役の方々に案件の報告に行くなんて、考えただけで緊張しました。

 

そのため、自分は「国内でいい!それも小規模案件でいい!」と割り切っていました。

 

そこには悲壮感はなく、満足していました。そういう役割も絶対に必要だと考えていたからです。

 

そして、その領域の仕事は、海外案件が得意な先輩以上に成果を出そうと思って取り組んでいました。

 

また、海外案件にかかりっきりで、国内案件や小規模案件に手が回らないという先輩のために、その先輩のところに依頼された仕事も片っ端から私はこなしていました。

 

結果として、その時の仕事ぶりを先輩や上司が見ていてくれたということだと思います。

 

「国内でこれだけやれるなら、海外でも行けるんじゃないのか?」

 

「契約金額はあまり大きくないけど、この仕事でこれだけ自分で考えて進められるなら、もっと大きな案件もやらせてみるか?」

 

おそらく、こんな風に感じていただけたのではないかと思います。

 

一方、「海外案件、大規模案件がやりたい、やりたい!」と口に出してお願いしている人たちは、どこまで国内案件や小規模案件に力を入れているでしょうか?

 

もしかすると、「国内?そんなのつまんねえ!海外以外興味ない!」とか、「この案件、契約金額も小さいな。どうでもいいんじゃない?」なんて思ってやっていたりしないでしょうか?

 

そうすると、「普段の仕事ぶり」では、上司や先輩から高く評価されることは決してなく、「この人は、海外でもやれるな」「もう少し大きな案件でもいけるな」と思ってもらいにくいでしょう。

 

もちろん、自分の希望を上司や先輩に述べるのは間違ってはいないでしょう。

 

しかし、言いさえすればその仕事を任される、というものでもありません。

 

まずは目の前の仕事に全力を尽くし、どんな仕事が任されても対応できる基礎を作り上げておくことが、上司や先輩の目にも留まりやすく、そして仕事を任されやすい状態になるのではないでしょうか。

 

翻って、この記事の主題である「自分が希望する仕事を任されない人の特徴」とは何か?

 

それは、目の前にある「自分が希望していない仕事に全力を尽くさず、「自分はできます!頑張れます!」ということを実績で上司や先輩に示すことができていない」というものだと私は考えます。

 

まずは今、まさに、目の前にある仕事で上司や先輩に認められるように力を尽くしてみてはいかがでしょうか?

 

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