就職活動の面接でこれをすると落とされること4つ!

      2023/07/12

 

今年も就活の時期がやってきました。

 

おそらく、学生の方々は、面接対策に余念がないことでしょう。

 

多くの人にとって就職活動は人生を左右するものというとらえ方をしているはずです。

 

しかし、それにも関わらず、「どーして面接でそんな感じになっちゃってるの?」と思ってしまうような学生の方に出会うことがあります。

 

つまり、「そんなことしていたら、落ち続けるよ」と思ってしまうような学生の方がいます。

 

「就活なんてどうでもよいと考えているのか?」

 

「とりあえずどこかに入れればそれでいいや、と思っているのか?」

 

ついそう思ってしまうような方が確かにいます。

 

私は、会社員時代は法務部で働いていましたが、その間、何度か採用面接官をしたこともあります

 

自分が採用される立場のときは、「どのようにしたら自分が選ばれるのか?」ということだけを考えていました。

 

おそらく、これから就活をする学生の方もそうでしょう。

 

しかし、自分が採用する立場になると、「どんな人を採るべきか?」という視点で学生の方を見るようになります。

 

すると、意外と大事になってくるのが、例えば、TOEICが何点だとか、どこの大学だとか、何が優れているか、ということの前に、そもそも、「この人とは一緒に働きたくないな」というラインをクリアできるかどうかです。

 

仮に、英語が堪能だろうが、どんなに優秀だろうが、その「最低ライン」を超えられない人は、二次面接にあげるという気持ちすら起きません。

 

そこで今回は、これから就活を始める学生の方に向けて、私が採用面接官をしていたときに思った「これでは一緒に働けない」と感じたケースをご紹介したいと思います。

 

 

1. 面接中に泣き出す

 

面接中に泣き出す人、ごく少数ですが、います。

 

圧迫面接」という言葉を聞いたことがあると思います。

 

学生に対して厳しいことをあえて言い、それに対してどう対応できるかを見る面接です。

 

しかし、私がしたのは、圧迫面接ではありませんでした。

 

というのも、私がいた会社は、圧迫面接は禁止されていたからです。

 

「学生の方の良さを引き出すような面接をせよ!」

 

これが、採用面接の際に言われていたことでした。

 

なので、こちらには圧迫面接をする意図は全くなかったのです。

 

しかし、面接なので、色々な質問をすることになります。

 

「そのとき、どう思いましたか?」

 

「なぜ、そのような方法を選んだのですか?」

 

など、学生の方が一旦答えたことに対して、深堀していくように質問をします。

 

すると、中には、「追い詰められている」と受け取る方がいるようです。

 

すると、極度に緊張されていることと相まってか、急に悲しくなってくる学生の方も中にはいるようです。

 

その結果、目から涙が流れてしまう・・・。

 

さらには、次のような人もいます。

 

これまでの人生で、一番つらかったことを思い出してください」という質問をしたときに、自分の過去のつらかった経験を思い出し、その場で泣き出してしまう、というケースです。

 

この質問の趣旨は、「そのつらかった経験をどう乗り越えたのか?」をさらに聞いていくための質問です。

 

しかし、ここで泣き出されては、次の質問ができません。

 

人は誰でも、つらい経験の一つや二つあります。

 

思い出したくもない過去を持っていることもあるでしょう。

 

しかし、それを思い出した時に、面接の場面で泣き出すというのは、違います。

 

というのも、面接で泣き出されたら、採用面接官はどう思うでしょう?

 

 

仕事をしているときに、このくらいで泣きだされたら嫌だな

 

 

そうです。

 

仕事では、議論になることはいくらでもあります。

 

口論になることもあります。

 

そんなときに、いきなり泣き出されたら、こちらがびっくりしてしまいます。

 

こちらが泣かせようとしている場面ではないのに泣き出すようでは、その人への接し方が難しくなります

 

ちょっと注意したくらいで泣き出されたら、とてもやりにくいです

 

よって、いかなる理由があろうとも、面接で泣き出したら、アウトです。

 

それまでの受け答えがどんなによくても、経歴がどんなにきらびやかでも、面接中に泣き出したら、ほぼその面接は落ちたと思ってよいと思います。

 

面接では、何があっても泣かない!

 

そう決めて面接に臨みましょう。

 

 

2. 貧乏ゆすり

 

学生の方が面接室に入ってきました。

 

感じのよい学生の方でした。

 

その学生が席に座ってすぐ、地震が起きました

 

いえ、地震だと思っただけで、実は地震ではありませんでした。

 

目の前の学生の姿が揺れたので、地震かと私が思っただけでした

 

実は、揺れていたのはその学生だけでした。

 

そうです。

 

その学生が、貧乏ゆすりを始めたのです。

 

通常、貧乏ゆすりというと、足だけを揺らす人が多いと思います。

 

しかしその学生は、体全体を揺らしていました

 

信じがたいことに、30分間、ずっと揺れていました

 

学生は、自分では揺れていることに気づいていなかったのかどうか、それはわかりません。

 

問題は、その学生を次の面接に上げるかどうかです。

 

面接は、私ともう一人で行っていました。

 

2人で話し合って決めたのは、次の通りです。

 

仕事中に、隣の人がずっと貧乏ゆすりしていたら、仕事がしにくい

 

会議中に貧乏ゆすりされると、気になってしょうがない

 

というわけで、その方は落としました。

 

ここで、これを読んでいただいている学生の方は、こう思うかもしれません。

 

「貧乏ゆすりはやめたほうがいいよ」と一言注意してあげれば済むのでは?

 

わかります。

 

私も、面接中に、何度も思いました。

 

「ここで注意してあげれば、この人はもう貧乏ゆすりをしなくなるかもしれない。」

 

「貧乏ゆすりがなければ、次の面接に上げてもよいかも。」

 

しかし、同時にこうも思いました。

 

でも、どうしてこの学生は、この年齢になるまで、貧乏ゆすりをやめられなかったのか?

 

親は注意してこなかったのか?

 

周りにいた友達は注意しなかったのか?

 

他社の面接で、面接官は注意しなかったのか?

 

実際、誰かに注意されたのかもしれませんが、その人はそれでも貧乏ゆすりをやめられなかったのでしょう。

 

または、誰も注意してくれなかったのかもしれません。

 

そうです。

 

赤の他人に、「あなた、貧乏ゆすりやめた方がいいですよ」なんて、普通言えません。

 

言ったら、逆に恨まれるかもしれません。

 

そう思ったとき、私は自分の両親に思いっきり感謝しました。

 

私が子供のころ、貧乏ゆすりを少しでもすると、両親はすぐに、「貧乏ゆすりはやめなさい!」と注意してくれました。

 

そのためか、私は貧乏ゆすりをしません。

 

そうやって何度も注意してくれる人が周りにいてよかったと思いました。

 

その学生の両親は、その学生の貧乏ゆすりについて見て見ぬふりをしたか、何度か注意をしたけれど、その学生が無視したか、あるいは、一人暮らしを始めてから貧乏ゆすりの癖が始まったので、家族には貧乏ゆすりをする癖を知られていないのか、理由はわかりませんが、とにかく、この学生は、きっと今後も貧乏ゆすりをし続けるはず!

 

そう思うと、とても採用する気にはなれませんでした。

 

それだけで、落ち着きのない人に見えるからです。しかも、体全体をゆすられては、どうしようもありません。

 

もしも今、貧乏ゆすりをする癖がある、と自覚している人は、そのままにしていると、他の何が良くても、面接で落とされるかもしれません。

 

 

3. 香水の匂いが強烈

 

学生の中にも、香水をつけている人がいます。

 

香水をつけること自体は、全く問題ありません。

 

しかし、香水が強すぎる人が時々います。

 

面接室は、基本的に狭いです。

 

その狭い部屋に、あなたの香水の香りが充満すると、どうなるでしょう?

 

ほのかに香るときはいい匂いだと感じる香水も、強すぎると、気持ち悪くなります

 

人によっては、吐き気を催すときもあります

 

結局、香水が強すぎる人も、次の面接には行けません。

 

理由は、「一緒に仕事をする上で不快になる可能性があるから」です。

 

「たとえ香水がきつくても、仕事ができれば問題ないのでは?」

 

こう思う人もいるでしょう。

 

しかし、例えば隣に座っている人が強烈な香りを発していたらどうでしょう?

 

その人の近くに座りたくないですよね?

 

会議室に、どぎつい香りが充満しているとしたらどうでしょう?

 

その人を会議に呼びたくなくなりますよね?

 

貧乏ゆすりと同様に、香水の香りも注意すればよいかもしれません。

 

しかし、普通は難しいです。

 

いちいちそういう点を注意するのが面倒なんです。

 

というのも、ほとんどの人は、貧乏ゆすりも、強烈な香水の匂いも、しないからです。

 

そして、仕事は、普通にやればできるレベルのものばかりです。

 

採用では、「ものすごい逸材」を探し求めているわけではないのです。

 

普通のことを普通にこなしてくれる学生」あれば、あとは人柄がよければ、採用してもよいと思っています。

 

にもかかわらず、「ねえ、貧乏ゆすりやめて」とか、「香水、もう少し気をつけて」なんてわざわざ注意してまで採用したいとは思わないのです。

 

 

4. ワイシャツがよれよれ

 

学生が、面接室に入ってきました。

 

一目見て、「あれ?」と思いました。

 

ワイシャツが、よれよれなのです。

 

「アイロンかけてきてないな?」

 

すぐにそうわかるほど、しわくちゃなワイシャツを着ていたのです。

 

さらに、襟元が、何やら黄ばんでいるような・・・

 

そのうえ、髪の毛は寝ぐせがついたまま・・・

 

一言でいえば、「だらしない感じ」です。

 

その時点で、もう次の面接はないと決定します。

 

これについても、「仕事ができるかどうかと関係ない」と思う人もいるでしょう。

 

その人もきっと、そう思っているから、「服装なんてこんなもんでいいや」と思っているのでしょう。

 

でも、そうじゃないんです。

 

服装を「それなりに整えること」なんて、簡単なことです。

 

何も、服装を思いっきりしっかりしないとダメ、と言っているわけではないのです。

 

ワイシャツはアイロンをかけていく。

 

ワイシャツはきれいに選択するか、クリーニングに出す。

 

朝起きたら寝ぐせを直す。

 

この程度です。

 

自分の身の回りもそれなりに整えられない人に、仕事なんて任せられない。

 

多くの企業はこう思うはずです。

 

 

 

上記の4つは、学生の方からしてみると、「そのとき注意してくれれば直します。気づいたら言ってくれればいいのに・・・」と思うことかもしれません。

 

しかし、ほぼ100%の確率で、面接官は誰も注意してくれません。

 

というのは、ほとんどの学生は、上記の様なことは、言われずともちゃんとしてくるからです。

 

そのため、面接官はこう思います。

 

「大人になって、そんなことに自分で気が付けないなら、もうそれでいい。」

 

少々厳しいように思えるかもしれん。

 

しかし、面接官は、とにかく、できるだけ基本ができている人を採用したいのです。

 

ワイシャツだの、寝ぐせだの、香水、貧乏ゆすり、さらにはいきなり泣き出す、というようなことを、こちらから注意しないと治せないような人を、一から教育して育てようとは思わないのです。

 

 

これから就活する学生は、まず、最低ラインを超えることを心がけましょう!

 

記事をお読みいただき、ありがとうございました。

この本郷塾のブログの中に掲載されている記事の80%以上は、英文契約に関するものです。その中で、あえて上記の様な記事を読んでいただけたということは、おそらく、仕事の仕方・働き方について悩まれているのではないでしょうか。

 

私も、2006年に電機メーカーに入社したばかりのころは、本当に何もできないみじめな状態でした。プロフィールにも書いてある通り、2007年の1月には、「海外案件なんて自分にはこなせるようになるとは思えない・・・」と悩み、会社を辞めようとしたほどです。

 

その理由は、英語ができない、英文契約書を読みこなせない、というのもありますが、同時に、仕事の仕方がよくわからなかったのです。どう振舞えばよいのか、何が正解なのか、まるでわかっていないことも大きな原因でした。後にも先にも、あの時以上に手も足も出ないと感じたことはありません。そして、仕事がつらいと、人生全般も苦しいものになると、そのときよくわかりました。

 

そこで、英語の勉強、英文契約書をチェックできるようになるための努力をするのと同時に、「働き方」や「生き方」についても模索するようになりました。具体的には、歴史上の人物達が困難に遭遇したときに、どのようにそれを乗り越えたのか?彼らはどのようなことを考えて、積極的に生きようとしたのか?を学ぼうとしました。

 

はじめは、歴史上の人物なんて、自分とはかけ離れた英雄・偉人なのだから、自分などが彼らから学べるもの、真似をすることができるものなどないのではないか?という思いもありました。しかし、読み重ねていくうちに、こう思うようになりました。

「彼らも、結局は自分と同じ人間で、ただ、様々な条件が重なった結果、あのようなすさまじい結果を出すに至ったが、本当は、自分とそう変わりないのではないか?」

 

そして、「彼らの前に立ちはだかった困難な状況は、現代の社会人に当てはめるとどういう場面なのか?」と自分なりに捉え直すようにしました。すると、歴史がそれまでよりもずっと身近になりました。

 

もしかすると、このような考え方、つまり、歴史上の人物も普通の人たちなのだ、という考え方は、傲慢なのかもしれません。しかし、これによって誰に迷惑をかけるものでもありません。「あくまで自分の中だけで、過去の人から学び取ろうという気持ちになり、それで人生が好転するのなら、構わないのではないか?」こう思うようになりました。

 

初めは歴史小説を中心に読んでいたのですが、その後、「これは真実なのだろうか?」と思い、本当のところを調べるために、大学教授などの歴史専門家が書いている本を読むようになりました。

 

そして、いつのまにか、「仕事や生き方のヒントになるもの」を集めるようになりました。それが認められて本になったのが、今回出版した2冊目の著書『歴史が教えてくれる働き方・生き方』です。

 

実際、私は歴史上の人物たちの考え方や振る舞い方に励まされ、少しずつですが成長できました。そして、入社して5年目以降には、当時の社内で最大規模の発電プラント建設プロジェクトの法務部主担当になることができました。その仕事を任されなければ、おそらく、ここまで英文契約、特に海外プラント建設契約に詳しくなることはなかったはずです。当然、英文契約の参考書など、出版できなかったと思います。

 

会社の中での仕事では、英語ができる、または契約書を読みこなせる、といったスキルだけでは解決できない困難に出会うことがあります。そんなときに、今回の『歴史が教えてくれる働き方・生き方』がヒントになればと思います。

 

全部で50個のエピソードを掲載しました。11つは短く、簡単に読めるものなので、書店でパラパラ試しに読んでみてください。その中に、1つでも、役立つものがあれば幸いです。

 - 20代・30代の仕事の仕方