その4 「社会人の勉強」とは何か? TOEIC400点台から巨大海外プロジェクトメンバーに抜擢されて活躍できるようになるための方法

      2017/09/03

仕事で成果を出し、そして評価されるために、「上司に知られる努力」「周りに貢献する努力」「自分を高める努力」という3つの視点が必要だというお話をしてきました。

 

今回は、その中で「自分を高める努力」についてお話ししたいと思います。

 

「自分を高める」というと、真っ先に思い浮かぶのが「勉強」です。

 

もちろん、社会人になって必要となる勉強は、国語・算数・理科・社会の勉強ではなく、仕事のための勉強です。

 

すると、新聞を読む、ビジネス誌等を読むといったことが勉強に当たると考える方もいるかもしれません。

 

実際、毎日新聞やビジネス誌をチェックされている方もいるでしょう。

 

しかし、私がお勧めするのは、あくまで、「本業に直接役立つ勉強」です。

 

「世界の情勢を知る」「マーケットをマクロな視点で見られるようにする」というと、なんとなく聞こえが良いです。そのため、新聞やビジネス誌を読むことが社会人としての勉強の筆頭という気もしてくるかもしれません。

 

しかし、どんなに世界情勢に詳しかろうが、経済に詳しかろうが、日々の仕事にはほとんど無関係であることが多いです。

 

例えば、北朝鮮の情勢は非常に緊迫しています。

 

しかし、私たちにできることは、ミサイルが飛んで来たというアラームが鳴ったら、できる限り地下に逃げ込む、といった程度しかありません。

 

為替相場の変動について私たちにできるのは、為替リスクをヘッジするために為替スワップをかけることくらいしかありません。

 

どんなに詳しくても、その結果できることが限られ、かつ、もしかすると自分の本業とは関係ない情報をどんなに大量に知っていても、ほとんど役に立たないのです。

 

他にも、社会人だからといって、経理部門でも財務部門でもないのに簿記3級とか、簿記2級の勉強をし始める人がいます。

 

もちろん、その勉強をすることは問題ありません。

 

しかし、例えば今日、仕事で誰かに何かを質問・相談されたときに、まさにその質問・相談に適切にこたえられるようにする、対応できるようにするのが、本業の勉強です。

 

「今のご質問には答えられませんが、私は英語が話せます!」

 

「今のご依頼には対応できませんが、私は簿記が得意です!!」

 

こういわれても、相談者としては、「なんだ、この人わからないのか。なら、他の人に相談しようっと」となります。

 

一方、簿記を全く知らなかろうが、英語を話せなかろうが、今まさに仕事で必要とされる知識と対応力を持っている人は、相談者からしてみると、非常にありがたい、頼りになる存在です。

 

どちらが会社に貢献できているのでしょうか?

 

それは、本業に詳しい人ですよね。

 

上記は、「新聞もビジネス誌も読む必要はない」とか、「簿記も英語もできなくてよい」という話ではありません。

 

優先順位として、まずは本業の勉強を行い、時間に余裕があるようであれば、そういった勉強に手を広げる、という意識が必要なのでは?という提案です。

 

例えば、私の会社員時代の仕事は企業法務だったので、ひたすら契約書の読み書き、紛争対応能力を上げるために勉強をしていました。

 

企業法務と言っても、私は株主総会や取締役会を取り仕切る役割ではありませんでしたので、その辺りの勉強は一切しませんでした。ひたすら、他社との取引に関係する仕事の能力を高めるための練習をしていました。

 

中には、企業法務部として幅広い知識を勉強する、といって、様々な法律を勉強している人もいました。しかし、そういう人に限って、個別の相談では、抽象的な参考書に書いてあるような一般論としての回答に終始し、案件の特殊性を考慮した回答ができず、結果、相談者をいらだたせたりします

 

新聞もビジネス誌もほとんど読んでいませんでした。せいぜい、自分が担当している案件の客先の所在国の為替をチェックしておく程度です。それで何か困ったことは一度もありませんでした。

 

簿記の勉強もしませんでした。しかし、取引で関係してくる移転価格税制やPE課税等の国際税務については勉強をしていました。

 

発電プラント建設案件のメンバーに選ばれたときは、その発電所の技術的な大まかな仕組みと、客先が採用する資金調達方法であるプロジェクトファイナンスの勉強をしました。

 

英語は、TOEICのスコアを上げるための勉強ではなく、会議で自分の意見を発言できるように、契約交渉の場で対応できるように、専門用語を覚え、発する練習をしていました。

 

なるべく、本業から外れないように、そして本業で使える形で勉強をするように心がけていました。

 

そうしないと、つい、「勉強している自分」に安心してしまいそうになるからです。勉強している自分に酔ってしまうのです。

 

そして、机に座って本を読んでいれば、なんとなく頑張っている気になって、それで満足してしまいそうになるからです。

 

しかし、社会人になったら、そういう学校の勉強とは違う勉強をしなければならないと思います。

 

学校の勉強は、ひたすら「自分のためだけ」の勉強でした。

 

結局、企業に入るまでの勉強は、自分が希望する企業に入るための勉強です。

 

しかし、社会人になってからの勉強は、自分のための勉強という側面は薄れ、如何に周りの人、組織、会社、世の中に貢献できるか?という側面が強まると思います。

 

単に「自分はたくさん知識を持っています!」ということではなく、如何に役立つ働きをできるのか?を考える段階に入ります。

 

よって、学生時代までのいわゆる「お勉強」からは卒業しなければならないと私は感じます。

 

もしも今、「自分は一生懸命勉強している。でも、なかなか仕事で成果が現れない」と感じている方がいたなら、「何を勉強しているのか?本業に役立つことをしているのか?それとも、ただ単に社会人としてやっておいた方がよいと一般に言われていることにとらわれていないか?」と見つめ直してみてはいかがでしょうか?

 

本業に役立つことに絞って勉強し始めると、思った以上に自分の仕事の能力が急速に高まってくるのを感じられると思います。その分、適切に仕事をこなすことができるようになり、周りの人達から感謝され、その結果、評価もされるようになります。

 

ぜひ、試してみてください。

 

その5 部内会議を利用した上司に知られる努力

 

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