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徳川家康② 人はいつ社長になりたいと思うのか~「真田丸」の家康の決意から~

      2016/11/14

 

真田丸にて

 

先日放送されたNHKの大河ドラマ「真田丸」で、徳川家康が天下取りに動き出すことを決意していました。

 

ドラマの中で家康がそう決意したのは、石田三成が伏見にある徳川屋敷を襲撃する計画を立てたが、それを阻止するべく、多くの大名が家康の味方をした時のことでした。

 

このシーンを見て、「え?家康が天下を意識したのって、そんなに遅かったの?」と感じた方もいたのではないでしょうか。

 

実際、家康が天下を取ろうと決意したのはいつなのでしょう?

 

私は、家康に限らず、織田信長や豊臣秀吉にしても、彼らが天下を狙おうと思ったのはいつなのか?という点に前から興味がありました。

 

信長は、もともとは、現在の愛知県にある尾張の守護大名に過ぎませんでした。

 

それが、今川義元という巨大な勢力を破り、次いで現在の岐阜県に当たる美濃を奪います。そして、「天下布武」の朱印を使用し始めます。このころから信長は天下を意識しはじめたのでしょうか?

 

秀吉はどうでしょう?

 

秀吉は、尾張中村の百姓の子供でした。

 

幼いころは、とても天下を狙えるような身分ではなかったといえるでしょう。

 

秀吉が信長の家来であったとき、彼は自分が天下を意識したことがあったのでしょうか?

 

それとも、信長が明智光秀の謀反にあって命を落として初めて天下を取ろうと思ったのでしょうか?

 

 

元横綱のコメント

 

数年前に見たあるテレビ番組の中で、有名な元横綱の方が、次のように言っていたのがとても印象に残っています。

 

「こんなことを言うと、みなさんなかなか信じてくれないのですが、僕は、入門したばかりのときは、自分が横綱になれるはずだとか、絶対になってやるとか、そんなことは一度も思ったことがないのです。

 

むしろ、いつも怯えていました。

 

幕内に入れるかどうかも、自信がありませんでした。

 

逆に、僕の周りには、「絶対横綱になってやる!」と意気込んでいる人たちがたくさんいました。

 

でも、そういう人に限って、少しの壁にぶつかったときに、あっさりと相撲をやめていったのです。

 

僕なんかは、最初から横綱になってやろう!なんて少しも思っていなかったので、多少つまずいても、あまり落ち込まずに続けることができました。とにかく「自分にはこれしかないんだから」そう思って頑張りました。

 

そうして地道に稽古をしていくうちに、いつの間にか横綱になれるかも、というところに来て、そうして初めて横綱を目指した。これが、本当のところなのです。」

 

 

この元横綱の話を聞いたとき、私はとても意外な気がしました。

 

横綱になるような人は、入門したときからそれだけを目標にして生きているのかと思ったからです。何か苦しいことがあっても、「横綱になってやる!」という気持ちで乗り越えていたのだろうと思っていました。しかし、この方はそうではなかったようです。

 

先日の真田丸を見て、この横綱の言葉を思い出しました。そして、「案外、そういうものなのかもしれないな」と思いました。真田丸で描かれていた家康のように、秀吉が死に、石田三成が家康に敵対的な態度をとり、それに諸大名が反発したのをみたときに、「自分が天下を取ることができるかも・・・」とようやく思った。

 

これはこれで十分あり得るのかなと思いました。

 

 

新入社員へのインタビュー

 

毎年春になると、新入社員へのインタビューの様子がテレビで映され、レポーターが新入社員に次のような質問をするシーンがあります。

 

「将来の夢は何ですか?」

 

「将来どうなりたいですか?」

 

すると、多くの新入社員は、昔ほど、「社長になりたい」とは言わなくなった、と言って、テレビのコメンテーター達が嘆いている、というシーンを見ることがあります。

 

しかし、これも、家康や上記の元横綱と同じなのではないでしょうか?

 

彼ら新入社員はやる気がないわけでも、頑張る気がないわけでもないのです。

 

ただ、会社に入ったばかりでまだ自分が何をできるかもわからない時期に、いきなり気合だけは一人前で「社長になりたい」とか、「将来は大物になりたい」とかをいう気にはなれない、というだけなのではないでしょうか。

 

そういう感情は、日々の仕事に真剣に取り組んでいるうちに、徐々に芽生えてくるのが普通なのではないでしょうか。

 

はじめは、「他の人の迷惑にならないように自分は働くことができるのだろうか?」というような控えめな気持ちだったのが、日々丁寧に仕事をこなしていくうちに、いくつもの壁に出くわし、おっかなびっくり挑戦して、何とかそれらを乗り越えていく。

 

そのときも、「こんなことができないようじゃ、到底社長になれない!」なんていう気負った気持ではなく、ただただ、「怒られないようにしよう」とか、「少しはできるやつだと上司や先輩に思ってもらいたい」といった程度の気持ちで頑張っていた。

 

そのうち、気が付いたら、周りの人よりも一歩、いや、半歩くらい抜きんでて仕事ができる人と思われるようになっていて、それに自分でも気づいて、やや自信のようなものを持てるようになっていた。

 

そうして、それまでは、「とりあえず、周りに迷惑をかけないレベルに仕事ができればよいかな」と思っていたにすぎない人が、「もっと会社の役に立ちたい」と思うようになり、積極的に自ら提案するようになったり、会社から帰った後も自分で勉強したりするようになる。

 

そんなことをずっと地道に続けることができた人が、入社後30年以上がたって、ある程度の地位にまで昇進したときに、初めて、「自分は社長になれるかもしれない」と思うようになるのかもしれません。

 

 

最初は大きな目標なんていらない

 

最初から、大きな目標を持つ必要はないのではないか、いや、むしろ、元横綱の話からは、そういうものは持たない人の方が遠くまで行けるようになるのではないか?とすら思えないでしょうか。

 

最初から「大きなプロジェクトに関わりたい!」とか、「花形の部署に行きたい!」とか考えて仕事に取り組んでいると、本当に大事な基礎をおろそかにしてしまうかもしれません。それがかなわない時の挫折も大きく、あっさりあきらめてしまうかもしれません。

 

目の前の仕事を地道に丁寧にこなしていくことで得られた力は、あるとき、自分をより大きな目標に向かわせてくれる原動力になるのかもしれない・・・。

 

と、先日の真田丸での家康の様子を見て思いました。

 

 - 歴史上の人物・出来事から学んだこと