仕事に役立つ本の紹介①~勝つべくして勝つ方法~

      2017/06/18

企業が業績を伸ばすためには、作戦が大事ですよね。

 

ただただやみくもにやってモノやサービスが売れるかといったら、決してそうではないでしょう。

 

確かに、従来のやり方をそのまま継続しているだけで売れている、という仕事もあるかもしれません。

 

しかしそれは、「このやり方でうまくいく!」という仕組みを考え、構築した先人(先輩)のおかげであることが多いように思います。

 

成長し続けようとしている企業であれば、そのような従来からのやり方で売れている仕事をしつつも、新しい何かをして更に業績を伸ばそうと日々悪戦苦闘されていることと思います。

 

そんな新しい事業を行う際に大事になるのが、作戦ではないでしょうか。

 

そこで今日は、私が「これが作戦というやつか・・・!」と思わされた本をご紹介したいと思います。

 

それは、書店内のいわゆるビジネス書コーナーに置かれている本ではありません

 

小説です。

 

しかも、戦争の小説です。

 

その小説の名前は、「海の史劇」というものです。

これは、新潮文庫から出版されている者で、著者は吉村昭氏です。

 

タイトルからは、何の戦争について書かれたものか想像するのが難しいと思いますが、実はこの小説は、「日露戦争における日本海海戦」について記録文学です。

 

日露戦争といえば、有名なのは司馬遼太郎氏の「坂の上の雲」ですよね。

 

文庫で全8巻にもなる長編小説です。

 

多くの日本人に読まれているこの小説も、もしかすると、全部読み切れずに挫折し、NHKのドラマで終わらせてしまった方も多いかもしれません(私も読んでいない巻があり、いきなり最後の8巻に手を出してしまいました)。

 

その点、この「海の史劇」は、なんと、たったの1巻で完結します。

 

といっても、私としては、読後感として、「物足りなさ」は全くありませんでした。

 

特に、この小説は意外な手法をとっています。

 

それは、小説が、ロシアのバルチック艦隊が出航するところから書き始められている点です。

 

これは極めて新鮮です。

 

そして、しばらくの間、バルチック艦隊の目線で物語が進んでいきます。

 

そのため、読んでいると、不思議な気持ちになります。

 

物語の主体がロシア軍なので、読んでいる自分が、まるでロシア軍を応援しているような気持になってくるのです。

 

私は純粋な日本人なのに、「頑張って日本海までたどり着け!」と思ってしまう瞬間もありました。

 

そして、そのバルチック艦隊が、数々の困難に遭遇しながらも、なんとかアジアにたどり着いたくだりまでくると、「ロシアも大変だったんだな・・・」と思わされます。

 

しかし、この小説の最大の見どころは、そこではありません。

 

多くの方がご存知の通り、日本の連合艦隊は、バルチック艦隊を完膚なきまでに叩き潰します。

 

その最大の要因は、丁字戦法とか、東郷ターンと呼ばれるものとされているように思います。

 

この小説では、東郷平八郎率いる日本の連合艦隊が、いかにしてバルチック艦隊を打ち破ったか、そしてそのときの戦いの作戦はどのようにして練りだされたのか、特に、東郷ターンを決断するに至る背景について詳細に記載されております。

 

ロシア軍が対馬コースでくるのか、それとも太平洋を迂回してくるのか?

日本とロシアの水平の射撃の練度の比較

日本とロシアの艦隊の種類と数の比較

日本とロシアの砲撃の種類と数の比較

日露戦争開戦後に繰り広げられた海戦における反省

そして海戦当日の天候を考慮

 

上記の様な諸要素を勘案しながら作戦を立てる際の論理の積み上げ方を知ったとき、私は、「勝つためには、こういう思考をしなければならないのか」と思いました。

 

この時の連合艦隊の作戦の練り上げ方に比べると、これまでの人生における自分の戦い方が、いかにテキトーなものであったのかを痛感しました(当然と言えば当然ですが)。

 

日露戦争の日本海海戦で日本が圧勝したことは知っていても、その具体的な戦い方は知らない、という方も中にはいるかもしれません。そのような方がこの本を読めば、「勝つべくして勝つとは、こういうことなのか!」と感じていただけるように思います。

 

そして、そのように感じていただけた場合は、翌日からの仕事への向き合い方が変わるかもしれません。

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