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法務部・海外営業の新人が英文契約を短期間で読めるようになる、チェックできるようになる社内教育の方法

      2017/05/23

今年も新人が会社に入社して一ヶ月が過ぎました。

 

この時期は、会社によっては、全体研修の最中で、まだ実際の職場に新人が配属される前かもしれません。

 

実際に新人が配属されれば、その部門における仕事が始まり、会社によっては、本格的な新人の指導が始まることでしょう。

 

法務部や海外営業に配属された新人は、英語でかかれた契約書を読めるようになるために、英文契約の社内教育を受けることになるかもしれません。

 

しかし、その社内教育を受けたからと言って、いきなり英文契約書を読めるようになる、チェックできるようになるわけではないと思います。

 

それどころか、数年たっても、英語の契約書を読めるようにはなかなかならない、という方が実は結構いるのではないかと思います。

 

そこで今日は、私が実際に行った、短期間で新人が英文契約を読めるようになる、チェックできるようになる社内教育をご紹介したいと思います。

 

結論:

30でもよいので(できれば60分)、毎日英文契約を新人に読ませ、新人が意味をつかめないでいる英文があれば、先輩社員が都度解説する、という教育を個別に数ヶ月(2~3ヶ月)もすれば、新人は大分読めるようになる。その上で、他の時間は全てon the job trainingに充てる。

 

いきなり結論から書きましたが、上記のような方法が、私の経験上、もっとも短期間で若手が英文契約を読めるようになる方法だと思います。

 

以下、理由です。

 

ポイント①:毎日行う

一日7時間くらいかけて一つの部屋に数十人が講義を受ける形での英文契約の研修をする会社もあるかもしれません。

 

しかし、そもそも、一日中英文契約の講義なんてされても、聞いている新人は、最初の数分で嫌気がさしています

 

いきなり、約因だとか、shallは義務の意味だとか、英米法では・・・とか説明されても、それまで契約書を読んだことのない人であれば、講義開始のかなり早い段階で、ついていくことが難しくなり、ついていくことをあきらめてしまうことでしょう。

 

仮に、7時間何とか講義を聞いてくれた真面目な新人がいたとします。

 

しかし、その新人は、翌日から英文契約を読めるようになっているかといいますと、講義の内容の大半は忘れており、あの7時間はなんだったのか・・・という状態になると思います。

 

英文契約に限らず、なんでも、講義を受けた後は復習が大事です。復習をしなければ、まず読めるようになりません。重要な事項もどんどん忘れて記憶のかなたに行ってしまいます。

 

では、講義のあとにちゃんと復習する新人はどのくらいいるでしょうか?

 

おそらく、10人に一人もいません。

 

それは、新人が不真面目だからではありません。

 

そもそも、社会人は、会社を出た後自分で勉強するという人は、全体の1割もいないのです。

 

特に新人は、最初は会社に慣れることで精いっぱいです。

 

家に着いたら、今までに経験したことのないような疲れを感じることもあるでしょう。

 

仮に定時に会社を出ても、それ以降12時間も自分で勉強をするなんて、余程強靭な精神力か、何かになりたいと強烈に思っているような新人でない限り、できません。

 

つまり、社会人に、自発的に復習をすることを期待することが間違っているのです。

 

ちゃんと復習すればできるようになる」というのは、「普通にしてたらできるようにならない」と言っているのと同じです。

 

よって、復習する必要があるような研修をすることは、ほぼ無駄に終わります。

 

もちろん、中には、せっかく一日中研修を受けたのだから、無駄にならないようにちゃんと復習しようという人もいるはずですが、それは全体のごくわずかです。

 

そこで、「復習なんてしなくてもよい」という状況にすることが、新人が英文契約を読めるようになるコツです。

 

具体的には、30分でよいから、毎日英文に触れさせる、ということです。

 

毎日やるので、新人はその日読んだ英文を、会社を出た後で復習する必要はありません。次の日も英文を読むことになるからです。

 

忘れる前に次の日に英文契約にまた触れます。仮に忘れていても、次の日にまた思い出せるように繰り返します。

 

ポイント②:新人が意味を掴めないでいる英文は、メンター、教育係、または先輩などがその場で教える。

 

毎日30分~60分程度しかないので、一つの単語の意味をうんうんうなって、辞書を引いてようやく読める、ということをやっていると、あっという間に時間は過ぎていきます。一つの条文を読むのに3060分かかることも、場合によってはあります。

 

それでは、仮に毎日やっても、進む量は限られます。

 

英文契約に出てくる難解な単語や難解な構文は、その場でメンターが教えるべきです。簡単に教えると自力で考える力が養われない、と思われるかもしれませんが、英文契約で使われる単語や難しい構造というのは、さほど多くなく、しかも繰り返し出てきます。数回やって覚えれば、同種のものは読めるようになるのです。そこに自力で考える力をつけさせる必要はあまりないのです。それよりも、とにかく回数を重ねて慣れさせることが必要です。

 

ポイント③:なるべく体系的に教える

On the job trainingは、よい教育方法です。

 

実務を通して契約書をチェック・修正する練習は、必要以上に細かい修正をしないようになりますし、実務ではさほど重要ではない点がどこか?が分かるようになります。

 

しかし、問題点もあります。

 

それは体系的に理解できないことです。

 

特に、EPC契約のようなポイントがたくさんある契約書については、一度体系的に全体を読んでポイントを整理して理解する、というのをどこかでしないと、いつまでたっても、「一個一個はなんとなくわかるんだけど、全体としてよくわからん」という状態になります。

 

その意味で、毎日3060分だけ英文契約を読む練習の際には、契約の全体像・ポイントを整理して指導することも含めるべきだと思います。

 

そして他の時間でon the job trainingをすれば、体系的に学び、かつ、個々の事例を通しても学ぶことができる、となり、新人の力が付きやすくなります

 

ポイント④:個別に指導する

 

新人が二人以上いる場合、その指導はできれば、一対一で行うことをお勧めします。

 

指導は、「はい、ここの条文読んで訳してみて」的な感じで進めます。

 

そして、新人が分からない点について解説します。

 

これを二人以上の新人を相手に行うと、読めている新人は退屈になり、読めていない新人は劣等感を抱きます

 

退屈な方は、眠りだすかもしれません。それは時間の無駄です。

 

新人のレベルもおそらく個々に違いがあるでしょうから、それに合わせて指導したほうが、確実に伸びます。

 

 上記のやりかたの問題点

上記の様なやり方には、おそらく、次のような懸念があると思います。

 

毎日30分から60分も新人につきあっていられない

 

確かに、多くの新人を一つの部屋で一日数時間かけて一気に教える。あとは各自で勉強せよ。こういった指導の方が楽ではあります。

 

特に最近は、世の中が「残業をせずに早く帰ろう!」という風潮になっているので、毎日3060分も新人にみっちり英文契約の指導をするなんて、とてもじゃないがやってられない、と思われるかもしれません。

 

しかし、このような個別指導を何ヶ月もしないといけないわけではないのです。

 

新人の英語や法律に関する基礎的な知識がどれくらいあるかにもよりますが、数ヶ月このような指導をするだけで、思った以上に早くしっかりと英文契約を読めるようになります(といっても、英語の単語も文法も全くわかりません、という人は無理だと思いますが・・・)。

 

逆に、on the job trainingだけだと、いつまでたっても重要ポイントの見落としがある、または、いまひとつ全体的に理解できていないようなレベルのままとなる可能性があります

 

そうなると、先輩もメンターも、数カ月たっても、というより、数年たっても、新人・若手が読んだ契約書をいちいち重ねてチェックしなければならず、むしろその時間と手間のほうがかかるのではないかと思います。

 

新人が早く力をつければそれだけ先輩・メンターは新人に仕事を任せやすくなります。

 

その分、先輩やメンターの仕事は減ります。

 

結果的には、毎日3060分程度費やしてしっかり基礎から体系的に指導をした方が、新人も、先輩・メンターも、そして会社もhappyになるはずです。

 

それに、毎日3060分とりあえず新人と顔を突き合わせている時間があると、先輩・後輩間でも話がしやすくなり、よい関係が築けるようになると思います。

 

数ヶ月だけ、毎日30分会社に早く来る、ということで十分対応できることなのです。

 

もしも、新人の法務部員・海外営業部員の英文契約関係の力を伸ばしたいと思われるなら、ご参考にしていただけたら幸いです。

 

 

なお、私は現在、英文契約・EPC契約に関する個別指導を行っておりますが、上記の様な新人の個別指導も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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