人生において、「選択をする」とはどういう意味を持っているのか?

      2017/06/18

 

「君たちは、他のあらゆる選択肢を捨ててまでして、今ここにそうして座っている。」

 

私がこの言葉を聞いたのは、1998年の4月の予備校の教室でした。

 

私は大学受験に失敗し、浪人が決まり、4月から地元の予備校に通い始めました。

 

4月の予備校と言えば、予備校に通い始めた浪人生の中には、「どうして自分が浪人なんてことになってしまったんだろう・・・」と落ち込んでいる人も大勢いたと思います。

 

今一つやる気が出ず、授業に身が入らない人もいます。

 

正直に言えば、私もそんな浪人生の一人でした。

 

高校の同級生の多くは、既に大学に合格し、大学生活を謳歌しています。

 

サークル活動、休みの多い授業、約束された?将来・・・。

 

自分にはないものばかりを得ている高校の同級生のことを思うと、焦りを感じずにはいられませんが、とはいえ、来年の受験までにはまだまだ日がありすぎ、それがために、いまひとつ、何をするにも身が入らない、といった時期でした。

 

 

 

そんな人たちがいる教室の空気を感じたのか、物理の講師は、その日の講義が終わりに差しかかったとき、そのクラスの全員に向かってこう言いました。

 

「君たちは、今、近くのパチンコ屋に行くこともできる。本屋に行って立ち読みすることもできる。友達とゲーセンに行くこともできる。」

 

私は、この物理の講師は、一体何を言い出すんだ?と思いました。もしかして、まだまだ受験なんて先のことだから、こんなところで授業を聞いていないで、外で遊んで来い、とでも言いたいのだろうか・・・?

 

「ここに座って講義を受けること以外にも、いろいろな選択肢があるんだ。つまり、君たちが今、ここに座って私の授業を聞く、ということを選んだ瞬間に、そのあらゆる選択肢は消えたということだ。」

 

教室に座っている時点で他の選択肢が消えているなんて考えたことなかったので、なるほど~、と私は思いました。でも、だからどうしたというんだろう?

 

「人生は、無限にある選択肢の中から、自分で一つを選び取ることの連続だ。

 

そうであるなら、いかなる理由があるにせよ、自分が一つの選択肢を選んだのであれば、そこから何か一つでも得ようとするべきなんじゃないだろうか?

 

もしもそれができないのなら、その選択肢を君たちが選んだことは誤りだ。もったいない。時間の無駄だ。命の無駄だ。そんなときは、ぜひ、自分が何かを得られる選択肢を選び直すべきだ。」

 

 

 

予備校時代に受けた講義はみなわかりやすく、私の成績は急激に伸びました。結果として、第一志望の大学にも合格しました。あの1年間で学んだ知識の量ははかりしれません。

 

しかし、あのころに学んだことは、今では何一つ思い出すことができません。物理の公式も、化学反応式も、数学の微分積分も・・・。

 

ただ、あの4月のある晴れた日に、物理の講師が教室で言い放った「君たちは、他のあらゆる選択肢を捨ててまでして、今ここにそうして座っていることを選んだのだ。」という言葉は、今でも私の心に強烈に残っています。

 

自分が選んだ選択肢は、しっかり生きたいですね!

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(※3分の1ほど上記の記事とかぶっています)。

 

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