部下の上手な叱り方の一例

      2017/02/05

 

部下や後輩の叱り方がわからない・・・。

 

こんな悩みを持っている方も多いのではないでしょうか?

 

最近は、上手に叱ることができない人が増えているようです。

 

きついことをいうと、パワハラとか言われるんじゃないか・・・?

 

注意すると、うざい上司とか思われるんじゃないか・・・?

 

あるいは、嫌われるんじゃないか・・・?

 

なんて思ってしまうようですね。

 

一方で、私は、それこそ「これってパワハラか?」と思ってしまうほど怒鳴り散らしている人を見たことがあります。

 

その場合、その場は例え「はあ、すみません」と口では言っても、心では全く反省しようとしておらず、逆に「そんな言い方しなくてもいいだろう?」という気持ちになっているのは、はた目からは明らかでした。

 

 

そこで今回は、私が「これはいい叱り方だな」と思った例をご紹介します。

 

 

緒方洪庵の叱り方

 

幕末より少し前の時期の大阪に、このような名前の塾があったのをご存知でしょうか?

 

適塾

 

これは、蘭学、特にその中でも医学の塾で、大阪大学の前身と位置付けることができる塾です。

 

この塾は、蘭方医であった緒方洪庵という人がつくった私塾で、幕末の少し前の時期に、大いに繁盛しました。

 

この塾の出身者の中には、

 

慶應義塾大学を創設した福沢諭吉

 

赤十字の創始者である佐野常民

 

幕末の函館戦争で幕府軍として戦い、その後明治政府に仕えた大鳥圭介

 

越前福井藩の天才と呼ばれた橋本佐内

 

さらには、明治維新における官軍の総司令官として活躍する大村益次郎

 

などがいます。

 

その門弟は3000人と言われており、「全国第一の蘭学塾」とも呼ばれていました。

 

ちなみに、この適塾の塾風は、その名の通り、「門生をしてその適せる方におもむかしむる」というものでした。

 

つまり、必ずしも医学に行く必要はなく、自分が向いていると思った道をいけ!という考えが緒方洪庵にあったようです。

 

というのも、この緒方洪庵は、実は医者の子ではなく、武士の子供でした。

 

この時代、武士の子は武士になる、というのが通常でしたが、緒方洪庵は、当時決して身分が高くはなかった町医者になりたい!と言って、家を出ていきました。

 

つまり「人は、やりたいことをやるべきだ!」という考えを当時から持っていた進んだ人だったのでしょうね。

 

緒方洪庵は、その性格は非常に温厚でやさしく、門弟の前で顔色を変えたり、怒ったりしたことがなく、門弟に非があればじゅんじゅんとさとす人だったそうです。

 

福沢諭吉は、「まことにたぐいまれなる高徳の君子」と言っています。

 

 

ある日、ある塾生が、適塾の「塾頭」に選ばれました。

 

適塾の塾頭に選ばれるのは、その塾でもっとも優秀な塾生であるということを意味します。

 

そのとき、同じく塾生の山田という者が、塾頭に選ばれた者に対して、こう言いました。

 

「これで300石ですね!」

 

適塾の塾頭なら、大きな藩がそのくらいで召し抱えようとしてくるだろう、という意味でした。

 

これを緒方洪庵は聞いていました。

 

緒方洪庵は、日頃から「医は、富や名声を求めるための道具ではない」と言っている人でした。そのため、この「300石ですね」という言葉を聞かれた山田という塾生は、緒方洪庵に叱られてしまうな、と思いました。

 

すると、緒方洪庵は、山田を自室に呼び出しました。

 

やはり叱られるか・・・

 

山田がそう思った時、緒方洪庵は、一冊の本を山田に渡しました。

 

その本は、フーフェランドという人の書いた、「医戒」という本でした。

 

医戒は、医者としてのあるべき心構えが書かれているもので、緒方洪庵はちょうどそのとき、その本をオランダ語から日本語に翻訳しようとしていたときだったのです。

 

医戒は全部で12章ありましたが、その第1章は「医の世に生活するは人のためのみ。おのれがためにあらずということをその業の本旨とす」というものでした。

 

緒方洪庵は、その第1章を、山田に清書させました

 

 

これが、緒方洪庵の叱り方です。

 

このとき、緒方洪庵が「いいか?医者というものはな・・・」と言って叱るよりも、心に響きそうだと思いませんか?

 

きっと山田は、清書しながら、「あ~、俺はバカなことを言ってしまった・・・」と悔いたのと同時に、こういう叱り方をしてくれた緒方洪庵に、尊敬の念を抱いたのではないでしょうか。

 

 

あなたの部下や後輩は、もう大人です。

 

大人は、怒鳴られなくても、正しいことを言われれば、自分に非があることくらいわかります。

 

頭ごなしに怒鳴られると、逆に反発したくなることもあると思います。つまり、逆効果になりえます。

 

門弟3000人をもった緒方洪庵の叱り方、参考にしてみてはいかがでしょうか?

 

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