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仕事における根回し・段取りの方法について

      2017/02/05

根回し・段取りの重要性・必要性

 

仕事では根回しが大事だ。

 

こんな言葉を、先輩や上司から聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。

 

会社や政治を扱ったテレビドラマや映画などでも、この根回しの重要性を示しているものがあるように思います。

 

でも、会社に入ったばかりだと、根回しと言われても、正直ピンとこない、という人もいるでしょう。

 

言葉はよく聞くけど、自分がいざ根回しをするように言われても、その方法・やり方がわからない・・・

 

この理由は、根回しとはどんなものか、を学校では習わないからかもしれません。

 

しかし、この根回しは、みなさんが会社の中で自分の意思を通していくためには不可欠なものです。

 

これが上手か下手かで、あなたが会社員としてどこまで出世できるか、または、どの程度大きな仕事をできるかが決まると言っても過言ではありません。

 

そこで今回は、歴史上のある人物による、これぞ根回し!というものを具体的に見ていきたいと思います。

 

 

杉田玄白による根回し・段取り

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1774年、オランダの医学書、ターヘル・アナトミアを日本語に翻訳した解体新書が日本で出版されました。

 

この解体新書は、当時の日本の医家たちに衝撃を与えました。

 

理由は、それまで彼らの中で信じられていた人体の内部構造と大きく異なることが、解体新書の中に記載されていたからです。

 

解体新書が出版されるまで、日本の医家たちの医学知識は、主に中国から伝えられたものでした。

 

しかし、1771年に、医者である前野良沢、杉田玄白、中川淳庵の3名は、江戸の小塚原の刑場にて処刑された罪人の女性の死体の腑分けに立ち会い、それまで彼らが信じていた人体の内部構造の知識が誤っており、一方で、ターヘル・アナトミアに書かれていたそれが寸分違わぬものであることに衝撃を受けました。

 

その日の帰り道、杉田玄白は、医家として、真実の人体の内部構造を日本の他の医家たちにも知らしめることで、日本の医学を進歩させるべきだ、と思い、ターヘル・アナトミアの翻訳をしようと前野良沢と中川淳庵を誘い、彼らもそれに賛同し、翌日から翻訳事業が開始されます。

 

1年半の末、翻訳を終えたのちに様々な準備をしたあとで、1774年に遂に解体新書が出版されました。

 

 

こうしてみると、あっさりと解体新書が出版に至ったようにも見えますが、そこまでには特に杉田玄白による徹底した根回しがありました。

 

 

解体新書の出版の前に、杉田玄白は次のような懸念を持っていました。

 

  • 日本の医者たちが、自分たちがそれまで真実だと信じていた内容とあまりに異なるものを解体新書によっていきなり突き付けられることにより、大いに驚愕し、そのため、取るに足らない説だとして排斥しようとし、誰も読もうとしないかもしれない。

 

  • かつて、オランダ人の生活や風俗について書かれた本「紅毛話」という本が出版されたときに、幕府は鎖国政策と相いれないとして、著者である後藤梨春を咎め、出版を禁止した。今回は、紅毛話よりも大きなインパクトを世の中に与える可能性があり、そうすると、幕府は今回も出版を許さない可能性が高い。

 

上記のような懸念に対し、杉田玄白は次のような対策を施しました。

 

いきなり解体新書全文を出版するのではなく、人体内部の構造についての図、つまり解体図のみを出版する

 

これにより、医者達は、その図を一目見ただけで、「なにこれ?今まで自分たちが知ってたものと随分違うようだけど、これって本当なの?どうして?」といったように興味を持たせます

 

ちらっと本質を見せることで、「もっとみたい!」と思わせるという手ですね。

 

さらに、この解体図だけを刊行した段階で、幕府がどのような態度に出るか様子を見ます

 

この図だけを出版した段階で幕府が怒り出すようであれば、具体的な翻訳文をそのまま出版してはいけないことはわかりますし、一方で、「図だけの出版の段階では、仮に咎められても、そこまでひどくは咎められないだろうから、様子見にはちょうど良い」という読みです。

 

こうして、最初に解体図のみを出版した結果は、次のようなものでした。

 

医者達の反応

はじめは、冷淡。杉田玄白らは無名の医者であったため、信じられない、という雰囲気。

もっとも、強烈に関心を持つ医者も少数だがいた。

そして徐々にその数は増え、杉田玄白のもとに西洋医学に関心を持つ者たちがむらがり集まってきた。

 

幕府の反応

何らお咎めなし。

 

 

そこで、いよいよ解体新書そのものの出版をすることになったとき、杉田玄白はここでも慎重に、以下を実施しました。

 

・オランダ通詞の中でも最も語学力に優れ、オランダ流医家としても第一人者である吉雄幸左衛門に、解体新書の翻訳の正確さとその歴史的意義を明記した序文を執筆してもらう。これにより、無名の医家である杉田玄白らの書いたものとして黙殺されるのを防ぎ、解体新書の社会的信用を絶対的なものとする

 

・解体新書の出版前に、将軍徳川家治に解体新書を献上することにした。これにより、自ら進んで将軍に献上することで、この解体新書が純粋に日本の医学の発展を目的としたものであるという印象を幕府に与えることになり、咎められにくくなると考えた。そしてこの献上の方法は、将軍家治に仕えている医者である桂川甫三を通すことにした。甫三がオランダ医学に深い関心を寄せていることと、彼が温厚な性格で、他人から敵視されるような人物ではないことがその理由であった。

 

・京都の主だった公卿たちにも献上した。これにより、公卿から幕府に文句が行き、その結果幕府が出版を禁じるということもないように手当てした。

 

・さらに、万全を期すために、幕府老中たちへも献上した。

 

上記を出版前に行うことで、解体新書の出版は公然と認められたことになり、咎められる心配はなくなりました。

 

 

そうして出版された解体新書の反響は、予想以上に大きく、その後、日本の医学は大きく進歩していきます。

 

 

なぜ杉田玄白は、そこまで徹底した根回し・段取りを行ったのか?

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杉田玄白は、いきなり解体新書を出版せず、まずは解体図のみを出版し、世間と幕府の様子を見ました。

 

その後、しれっと解体新書を出版することもありえたと思います。

 

しかし、そうはせずに、将軍家治に献上しました。

 

これだけでも十分な対策にも思えますが、念を入れ、公卿にも、さらには幕府老中らにも献上しました。

 

どうしてここまで念を入れたのでしょう?

 

それは、「何がなんでも出版を成功させたかったから」ではないでしょうか。

 

杉田玄白は、小塚原で罪人の腑分けを見たときから、この解体新書の内容が、必ず日本の医学を大きく進歩させることができると信じていました。

 

そのため、絶対に世に出したいと思っていました。

 

そのためには、あらゆる懸念を排除しておきたかったのです。

 

ここに、「成功したらいいな~」とか、「幕府から咎められないといいんだけど・・・」といった希望的観測は一切ありませんでした。それどころか「何者にも邪魔させない!」という強烈な熱意をうかがい知ることができます。

 

小塚原で腑分けを見たとき、彼は幕府に取り立てられているような高名な医者では全くなく、まだ39歳でした。

 

そんな無名の医者が、「これは世の中を前進させることになる!」と思い立つや、上記のような徹底した根回しをしたことで、日本の医学のみならず、彼のその後の人生は大きく変わり、結果、その名は日本の歴史が続く限り永久に残されることになりました。

 

 

根回し・段取りが面倒だと考えている人へ

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根回しと聞くと、あまりよいイメージをもたない人もいるかもしれません。

 

しかし、根回しは、「いいもの」を実現させるためにとても大事なものです。

 

「いいもの」であれば、自然と世の中に出る、世の中で認められる、というものではありません。

 

正にこの瞬間も、本当は「いいもの」が、根回しが足りないというそれだけの理由でどれだけボツにされていることでしょう。

 

本当に実現するべきで、世に出す意義があると思えているのなら、根回しを怠ってはいけない。根回しをする気になれないのは、それはまだ、そこまで世に出したいと本気で思っていないからだ

 

杉田玄白がそう言っているように思えるのは、私だけでしょうか?

 

仕事に関する記事の目次

何かに挑戦したいと思っているのに、そのための一歩が踏み出せないでいる人へ

リスク管理をしっかりしたいと思っている人へ

何をやるにも、人の目や評価が気になってしょうがない人へ

「会社って、そもそも誰のものだっけ?」と疑問を抱いている人へ

「自分には何の才能もない」と思っている人へ

部下を上手に叱る方法を模索している人へ

仕事における段取りや根回しってどんなものかよくイメージできない!という人へ

何かの資格試験に落ちて、「もう人生終わりだ!」と思っている人へ

新しいことをしようとしたら、周りから猛烈な反対を受けて、しょんぼりしている人へ

「完璧にできないくらいなら、初めからしないほうがよい」と思っている人へ

本当は主役になりたいのに、いつも主役になれないと落ち込んでいる人へ

「絶対にやりたい仕事につきたい!」と考えている人へ

上司に取り入っていろうとしている人を見ると、寒気がしてきてしまう人へ

いつも残業しているが、そんな現状をなんとか変えたいと本気で思っている人へ

会議になると、いつも発言することをためらってしまう人へ

「仕事で評価される人は自分とは何が違うんだろう?」と疑問に思っている人へ

文章の作成スピードを速めたいと考えている人へ

いつも失敗するのがこわくて挑戦できない人へ

いつも嫌な仕事を任されることが多い、と嘆いている人へ

「社会人になると、学生の時と一番何が違うんだろう?」と疑問を抱いている学生の方へ

「仕事って、どんなときに楽しさを感じられるんだろう?」と疑問を持っている人へ

「絶対に失敗したくない!」といつも考えている人へ

「部内の飲み会なんて、どんなに遅刻してもよい、なぜなら仕事じゃないんだから」と考えている人へ

学生時代に頑張ったことが「勉強」だと、就活に不利だと思い、やりたくもないサークルに今から入ろうかな、と考えている学生の方へ

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