主役じゃなくても、脇役でも、大きな成果を上げる、貢献するための仕事の仕方

      2017/03/04

 

こんにちは。

 

最近、マイナーな分野だと思いますが、「解体新書」がつくられた経緯にはまっています。

 

知れば知るほど、現代人の仕事の仕方や生き方に通じるものがあると思わせられています。

 

 

「仕事をするからには、自分が主体となって成果を上げたい!」

 

きっと、仕事に真剣に取り組む人ほどこのようなことを考えたりしますよね?

 

「どうせやるなら自分が主役になりたい!」

 

といった感じで。

 

しかし、能力的なものや、年功序列的な理由のために、誰もが、いつでも、仕事で主役になれるわけではありませんよね。

 

でも、安心してください!

 

今回は、主役とは決して言えない立場でも、圧倒的な成果を出した人の働き方をご紹介したいと思います!

 

 

杉田玄白に学ぶ働き方

 

杉田玄白。

 

この名前を聞いたことがありますでしょうか?

 

「なんとなく聞いたことがあるけど・・・誰だっけ?」

 

という人の方が多いのではないかと思います。

 

杉田玄白は、オランダの医学書であるターヘル・アナトミアを日本語に翻訳した人として歴史の教科書では紹介されています。

 

その翻訳された本の名前は、「解体新書」です。聞いたことありますよね?

 

杉田玄白は、日本にアメリカのペリーが来て開国を迫るずっと前、まだ日本にろくなオランダ語の辞書すらないような時代に、オランダの医学書を翻訳するという、考えただけでも気が遠くなるような仕事をしたとされています。

 

となると、杉田玄白は、よほどオランダ語が得意だったはず!

 

でも、杉田玄白は、決してオランダ語は得意ではありませんでした

 

というよりも、ほとんど読めもしないし、書けもしないレベルでした。

 

おそらく、私たちの中学校1年生終了時の英語のレベルよりもずっと低いレベルのオランダ語レベルだったと思われます(私の予想ですが・・・)。

 

それなら、どうやってオランダ語の医学書を翻訳したか?

 

それは、前野良沢という医者の力によります。

 

実は、ターヘル・アナトミアの翻訳作業は、以下の4人の医者で行われました(カッコの中は翻訳事業開始時の年齢です)。

 

前野良沢(49歳)

杉田玄白(39歳)

中川淳庵(33歳)

桂川甫周(21歳)

 

この中で、当時オランダ語をそこそこ読むことができたのは、前野良沢だけでした。

 

200ページ以上にわたるターヘル・アナトミアを翻訳することそれ自体は、ほぼ90%以上、前野良沢が1年半かけて行いました

 

では、他の3人はその間何をしていたのでしょう?

 

翻訳作業は前野良沢の家に集まって行われましたが、前野良沢がオランダ語の単語の訳を考えている間、残りの3人は、静かにじっと、前野良沢の周りに座って見守っていたそうです。

 

 

なぬ!?それなら、前野良沢以外、別にいなくていいじゃん!

 

 

私もそう思いました。

 

ところが、実際は、そうでもないのです。

 

特に、杉田玄白は、次のような役割を担っていました。

 

1. 翻訳作業の全体の方針を示す

2. わからないところはとりあえず飛ばして、次に行こうと決める

3. 全体の雰囲気を和ます

4. その日翻訳されたところを後日の出版に向けてきれいにまとめる

 

詳しく説明します。

 

翻訳作業の全体の方針を示す

 

辞書にも載っていないオランダ語の単語を日本語に翻訳するのですから、前野良沢も、決してスラスラ翻訳できたわけではありません。というか、最初はほとんど訳すことができませんでした。一つの単語を訳すにも何時間もかかったことが何度もありました。

 

一向に進まない翻訳作業の中で、ある日、杉田玄白は次のように提案しました。

 

「まず、文章の翻訳の前に、人体の解体図に付されている単語から訳していくとうまくいくんじゃないでしょうか?」

 

というのも、人体図は、その名の通り図が書かれていて、単語の数は、本文よりもずっと少ないわけです。

 

そして、例えば人体図の頭の部分には、Hoofdと書かれていました。

 

これは頭だとわかります。

 

また、鼻の部分には、Neusとありました。これは鼻だとわかりました。

 

こうしていく中で、少しずつ、全くわからないオランダ語の当たりを付けていくことができました。

 

また、少しずつでも、「とにかく翻訳作業が進んでいっている」と感じられたことは、メンバー全体にとって自信につながりました。

 

わからないところはとりあえず飛ばして、次に行こうと決める

 

前野良沢は、学究肌の人でした。

 

彼は、ターヘル・アナトミアの翻訳中にわからない単語が出てくると、わかるまでずーと考えてしまうタイプでした。

 

そのため、一向に翻訳作業が進まないこともありました。

 

そんなとき、杉田玄白は次のように提案しました。

 

「わからない単語があったら、そこには印をつけてとりあえず飛ばして、次に進みませんか?後でその印をつけた単語の意味が分かってくることもあると思いますし・・・」

 

このアドバイスが受け入れられ、この後、翻訳作業が効率よく進むようになりました。

 

ただ、前野良沢は、それでも、なかなかわからない単語を飛ばして次に進もうとするのを嫌がったようですが・・・。

 

 

全体の雰囲気を和ます

 

翻訳作業中は、前野良沢がほぼ単語をじっと見つめ、うんうんうなりながら訳を考える、という時間でした。

 

当然、空気は張りつめています。

 

ようやく前野良沢が一つの単語の訳を思いつくと、そこですかさず杉田玄白は、軽い冗談などを言って、それまで緊張していた空気を和ませるように努めました。

 

ずっと緊張しっぱなしでは、よいアイデアも浮かばないだろう、と考えてのことでしょう。

 

前野良沢もその時は一緒に笑い、よい雰囲気で次の単語に向かうことが出来ました。

 

 

その日翻訳されたところを後日の出版に向けてきれいにまとめる

 

ターヘル・アナトミアを翻訳する目的は何だったのか?

 

それは、本当の人体の中身を日本の医者達に示し、それにより日本の医学を進歩させることでした。

 

当時日本では、中国から伝わった情報に基づいて人体の中身を捉えていました。

 

そして、中国から日本に伝えられていた人体の中身と、ターヘル・アナトミアに記載されていたそれとは、大きく違っていました

 

ここで、前野良沢、杉田玄白、そして中川淳庵らはあるとき、刑場で罪人の腑分けを見た際に、ターヘル・アナトミアの記載の方が極めて正確なものであると気づき、大いに衝撃を受けたのです。

 

「俺たちって、医者なのに、今まで人体の体の構造も正確に知らなかったんだな・・・」

 

この時の彼らの落胆ぶりは、なんとなくわかりますよね。

 

「俺たちの存在意義って何だろう?」くらい思ったかもしれません。

 

そしてその腑分け見学の帰り道に、杉田玄白が突如、「医者として、本当の人体の内部がどうなっているのかを日本語でまとめましょう!」と熱っぽい口調で前野良沢と中川淳庵を誘ったのです(ただ、自分はオランダ語を全然読めないのにこんなことを思うなんて、それはそれですごいですよね。「できるかできないか」よりも、「やらなきゃいけない!」という使命感に燃えていたのでしょう)。

 

そのため、杉田玄白は、ターヘル・アナトミアの翻訳が完成した暁には、こうしようと考えていました。

 

「それを世の中に広めよう!正しい人体の中身を日本の医者達に知ってもらって、日本の医学を発展させよう!!」

 

そして、前野良沢の自宅に集まって翻訳をした日の夜は、遅くまで、その日のまとめを丁寧に記録していったのです。これは、欠かしたことがありませんでした。

 

その結果、「解体新書」が世に出ることになるのです。まさに、杉田玄白の情熱と使命感のなせる業ですね!

 

 

主役じゃなくたって、脇役だって、重要な働きはできる!

 

こうしてみると、確かに、翻訳作業それ自体を行ったのは、前野良沢でした。

 

前野良沢がいなければ、解体新書は完成しなかったことは明らかです。前野良沢がこの仕事の主役だったことは間違いないありません。

 

しかし同時に、杉田玄白がいなければ、やはり解体新書は世に出なかったでしょう。

 

それどころか、翻訳作業それ自体が果たして完成していたかどうかも疑わしいです。

 

わからない単語一つにずーと悩み続けて先に進まないような前野良沢だけでは、そのうち根気も尽きてしまい、「もう翻訳なんて無理!やめよう!」と思ったかもしれません。

 

私たちの仕事においても、何の役割が主役で、何が脇役か、というのは、なんとなくあります。

 

そして、仕事にやる気のある人ほど、主役になりたい!」と思うでしょう。

 

しかし、主役でなくても、脇役でも、十分にその仕事において重要な役割を担うことは可能

 

「あなたがいなければ、この仕事は成功しなかった」と言われるような働きをすることは可能

 

そんなことを、私は、このターヘル・アナトミアの翻訳事業における杉田玄白の働き方から学ぶことができました。

 

 

なんでもいいから、仕事したくなってきたりしませんか?

 

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仕事に関する記事の目次

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本当は主役になりたいのに、いつも主役になれないと落ち込んでいる人へ

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文章の作成スピードを速めたいと考えている人へ

いつも失敗するのがこわくて挑戦できない人へ

いつも嫌な仕事を任されることが多い、と嘆いている人へ

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「仕事って、どんなときに楽しさを感じられるんだろう?」と疑問を持っている人へ

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