英文の秘密保持契約の解説④~秘密保持契約の有効期間について~

      2018/05/06

9.秘密保持義務の期間

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契約発効日

 

契約書には、大抵、契約期間が定められています。

 

契約期間とは、契約が発効した日からその効力が失われる日までの期間を言います。つまり、契約が有効である期間ですね。

 

そして、契約が発効する、つまり効力を持つのは、「契約を締結した日から」とされているのが一般的です。

 

しかし、例外的に、契約締結日よりも前の日に遡って効力を生じるように定められる場合もあります。

 

具体的には、以下のような条文です。

 

「本契約は、○年○月○日に遡って発効し、その日から▲年間有効である」

 

そしてこの手の条文は、秘密保持契約書の契約期間を定める条文で割と多くみられます。

 

その理由は、秘密保持契約書を締結する前に契約当事者間で交わされた情報についても秘密保持義務を課すためです。

 

なぜ発効日を遡らせる必要があるのか?

 

本来は、秘密保持契約締結後に初めて秘密情報を開示するべきですが、早く情報を見て検討したいという場合には、契約の締結が間に合わず、先に情報のやり取りが始まってしまう場合があるのです。

 

しかし、「その情報も秘密にしておいてもらいたい!」という場合には、秘密保持契約の発効日を遡らせることで、契約締結日前に開示された情報にも秘密保持義務が適用されるようにするという方法が時々取られます。

 

契約失効日

 

上記は、契約発効日の話でした。

 

今度は、契約の効力が失われるタイミングについてです。

 

通常は、契約期間が切れれば、契約の効力も失われます。

 

しかし、契約の中の特定の条文についてだけ、その効力を残すということがよく行われます。

 

秘密保持義務もそれが行われる条文の一つです。

 

この理由は、秘密情報がもう第三者に開示されてもよい、と思われる時期は、契約期間が切れる時期よりももっと後であるというケースがあるからです。

 

例えば、情報のやり取り、およびその情報の使用は1年で終わるものの、その情報は未だ陳腐化せず、「まだまだ秘密にしてもらいたい!と情報開示者が考えている場合には、契約期間は1年とするものの、秘密保持義務はその後3年続く、といった定めをします。

 

そうすれば、秘密情報は契約期間が切れても、その後3年間は秘密として扱われることになります。

 

契約期間については、効力のはじめと終わりに上記のような定めをすることがあることを覚えておいて、個別の事情に応じて使いこなせるようにしておくとよいと思います。

 

 

以上、今回までが、秘密保持契約の「普通はどういう条文があるのか」「本来のあるべき姿は何か?」ということの説明でした。

 

次回からは、いよいよ、英文の秘密保持契約の解説に入りたいと思いますので、よろしくお願いいたします!

 

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英文の秘密保持契約の解説の目次

英文の秘密保持契約の解説①~サクッと全体像をつかむ!~

英文の秘密保持契約の解説②~秘密情報の秘密の保護と管理について~

英文の秘密保持契約の解説③~秘密情報に関する保証・権利・返還について~

英文の秘密保持契約の解説④~秘密保持契約の有効期間について~

英文の秘密保持契約の解説⑤~「秘密の保持」について~

英文の秘密保持契約の解説⑥~「第三者への開示の禁止」について~

英文の秘密保持契約の解説⑦~「目的外使用の禁止」について~

英文の秘密保持契約の解説⑧~受領した秘密情報を開示してよい範囲はどこまで?(その①)~

英文の秘密保持契約の解説⑨~受領した秘密情報を開示してよい範囲はどこまで?(その②)~

英文の秘密保持契約の解説⑩ 情報受領者の情報管理義務について

英文の秘密保持契約の解説⑪ 情報開示者による差止請求

英文の秘密保持契約の解説⑫ 秘密情報の「現状渡し」と「無保証」について

英文の秘密保持契約の解説⑬ 秘密情報に関する権利の留保について

英文の秘密保持契約の解説⑭ 秘密情報の返却・破棄について

英文の秘密保持契約の解説⑮ 秘密保持契約における定義条項について

 

 

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